《ブラジル》アナコンダを嚙み返した男性=子供守った勇気ある行動が話題に
アナコンダに噛みつく男性の動画がネット上で話題を呼んでいる。ブラジル北部パラー州西部の河川で9月29日に起こった一幕で、その男性は付近で遊んでいた子供たちを守るために川に飛び込み、アナコンダを追い払おうとした。動画はその際のものだったと1日付G1が報じた。 映像には、引き上げられるのに抵抗したアナコンダが男性の二の腕に噛みつく様子が映し出され、周囲にいた他の人々が蛇をさらに引っぱりあげている様子が確認できる。男性は自分にかみついたアナコンダの頭部に噛みつき、なんとか逃れることに成功。現場にいた他の男性らがアナコンダを引きはがして、水から引き上げて事態を収拾した。 目撃者によれば、男性は酒に酔っており、子供たちが遊んでいる付近でアナコンダを見つけた後、川に入って蛇を追い払おうとしたが、アナコンダに噛まれてしまい、逆に頭部に噛み返して難を逃れた。男性は腕に重傷を負ったが、痛みを感じないと述べて医療処置を拒否したと地元保健局は報告している。 地元メディアが報じるアナコンダを嚙み返す男性の映像はこちら
生物学者で動物救助の専門家シジクレイ・マトス氏は、映像から小型のアナコンダであることが確認でき、この種の蛇は男性を攻撃していたのではなく、自己防衛をしていただけだとし、「蛇の大きさから判断すると、子供たちの命を脅かすことはない。過剰反応だったと思う。別の方法で対応できたはずだ。例えば、子供たちを水から引き上げ、蛇をそのまま放っておくこともできた」と冷静に分析した。 同氏によると、男性がアナコンダに噛みついたこと自体は大きな健康リスクを伴わないが、蛇に噛まれたことへの医療処置は受けるべきだったという。「この蛇は半水生で、齧歯類などの動物を食べるため、口の中に細菌がいる可能性がある。蛇を噛んだこと自体は問題ないかもしれないが、蛇が防衛のために噛んだ際、細菌が入り込み感染症を引き起こす可能性がある。もしその部位を洗わなかったり、消毒を行わなかったりする場合、感染のリスクが高まる」と付け加えた。 この一件後、男性の健康状態については、詳細な情報は公開されていない。