【NFL】スーパーボウル制覇を狙う49ersシャナハンHCに歴史は味方せず
サンフランシスコ・49ersの歴史の中で複数回、チームをスーパーボウルに導いたヘッドコーチ(HC)は3人いる。ビル・ウォルシュ、ジョージ・シーファート、そして現職のカイル・シャナハンだ。残念なことに、シャナハンはその中で、スーパーボウルで敗北を喫した唯一のヘッドコーチとなっており、さらに厄介なことに、スーパーボウルで一度も勝ったことがない唯一のヘッドコーチにもなっている。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、シャナハン率いる49ersがどれほど成功を収めてもロンバルディトロフィーは手の届かないものだった上に、残念ながら、歴史も44歳のシャナハンに味方していないとのこと。
NFLリサーチによれば、49ersが第58回スーパーボウルで延長戦の末にカンザスシティ・チーフスに敗れたことで、シャナハンはヘッドコーチまたはコーディネーターとして臨んだ最初の3回のスーパーボウルですべて敗れたNFL史上5人目のコーチになったという。シャナハン以外の4人は誰もスーパーボウルで勝利を収めていない。
そうした点で、シャナハンはバッファロー・ビルズの元HCマーブ・レビーやミネソタ・バイキングスの元HCバド・グラント、ワシントン・レッドスキンズ(現コマンダース)およびビルズで攻撃コーディネーター(OC)を務めていたテッド・マーチブローダ、長年バイキングスの守備コーディネーター(DC)を務めていたジェリー・バーンズに仲間入りしている。レビーとグラントは殿堂入りし、マーチブローダとバーンズも高い評価を受けたが、ロンバルディの栄光を手にした者は1人もいなかった。
シャナハンにとって、それは重要な試合で何度も辛酸をなめた過去であり、前述したように将来にとっても良い兆候ではない。
敗北を喫したスーパーボウル――アトランタ・ファルコンズの攻撃コーディネーターとして臨んだニューイングランド・ペイトリオッツとの第51回スーパーボウル、49ersのヘッドコーチとして臨んだチーフスとの第54回および第58回スーパーボウル――で、シャナハンが指揮を執るチームはいずれも敗れる前に10点のリードを保っていた。延長戦に突入した2試合(スーパーボウルの歴史上、延長戦にもつれ込んだのはその2試合だけ)を含むすべてのスーパーボウルで、シャナハン率いるオフェンスは重要な場面で苦戦を強いられた。それは、第4クオーターにおけるオフェンスの合計得点が9点であることからも明らかだと言えよう。