シェア半減の苦境 フォルクスワーゲンの挽回策は？【WBS】
日本市場 激しい輸入車争い
「日本国内の販売台数は不振が続いているフォルクスワーゲンですが、ヨーロッパ市場ではどういう状況なんでしょうか」（相内優香キャスター） 「フォルクスワーゲンは大きな企業グループで、最高級セグメントの『ポルシェ』、その下の高級セグメントの『アウディ』、そしてヨーロッパでは大衆車という位置づけが『フォルクスワーゲン』。ただ日本に持ってきたときには、ドイツ車には高級なイメージがあり、全体では比較的高級車、その中でフォルクスワーゲンはエントリーモデルという位置づけだった」（早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄氏）
「ただ今何が起きているかというと、プレミアムセグメントにいたメルセデスがAクラスと呼ばれる手ごろなブランドをつくるようになった。そうするとフォルクスワーゲンの『ゴルフ』に少し上乗せするとメルセデスに手が届く。トヨタのレクサスも出てきているため、この分野が競争が激しくなっており、フォルクスワーゲンの立ち位置が中途半端になってきている」（入山氏） 「長部さんが取材していましたが、4車種を一気に発表することは異例だったということですね」（相内キャスター） 「フォルクスワーゲンとしてはかなり異例の発表とのことでしたが、発表された4車種はそれぞれ販売開始時期がずれている。それでも同じタイミングで発表したのは、市場にインパクトを与えたかったからだと話していました」（長部稀キャスター） 「この4車種を一気に発表したことで日本市場で挽回できますか」（相内キャスター） 「フォルクスワーゲンの課題は明らかに商品ラインアップが足りなかった。中途半端な位置づけを克服するためには、いろいろな商品を出さなければいけなかったが、中国市場で強かったため、中国に注力するあまり日本での商品ラインアップを増やすことをやってこなかった。中国では現地メーカーの台頭でフォルクスワーゲンが苦しくなってきているので、改めて日本で商品ラインアップを増やそうということだ。挽回を期待したいが、一方でライバルも多い」 ※ワールドビジネスサテライト
