65歳で定年後、3ヶ月に1回は「信州」に旅行したいです。退職金「2000万円」と月々の年金があれば、夫婦での旅行は可能ですか? 収入はいくら必要でしょうか?
フルタイムで仕事をしていると「まとまった休み」を取得するのは難しいことも多く、定年退職をしたら、老後はさまざまな場所へ旅行をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい? しかし、老後の生活を考えると「旅行資金は捻出できるのか」不安を感じることもあるかもしれません。 本記事では、65歳で定年を迎えたら85歳まで「3ヶ月に1回、好きな信州へ2泊3日で旅行をしたい」と考えるケースを想定します。夫婦2人で老後を過ごす場合、日常生活に必要な費用と合わせて毎月いくら収入があれば「旅行生活」を実現できるのか解説します。
65歳以降の日常生活で必要な費用はいくら?
老後も、生活するためには当然ですがお金がかかります。旅行や趣味など「余暇」に使える金額を明確にするためには、老後の生活費がどの程度かかるのか把握する必要があります。 総務省統計局が公表している家計調査報告(家計収支編)によると2023年の「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の実支出は28万2497円です。もちろん月によって変動はあるものの、特にぜいたくしなくても2人で30万円近くの支出が発生する可能性が高いことが分かります。
3ヶ月に1 回、信州へ旅行するといくらかかる?
旅行といっても、ホテルや飛行機など移動手段をすべて自分で手配する個人旅行、旅行会社が手配してくれるツアーなどさまざまなケースがあります。今回は添乗員が同行して大型バスなどで観光地へ連れて行ってくれるツアータイプの旅行をすると仮定しましょう。 大手旅行会社のJTBが企画して提供する「関東発中部・北陸・関東3日間添乗員同行ツアー」の中でキーワード「上高地」を追加して検索すると、個人では行きにくい立山黒部アルペンルートや、黒部峡谷トロッコ電車などを巡る旅を味わえるプランなども出てきます。大人1名あたり7万円前後のプランもあれば、50万円以上する高級プランも存在します。 ツアーには、往復の新幹線や朝夕の食事代が含まれていることもありますが、それ以外の交通費や食費、土産代などは自分たちで負担しなければなりません。仮にツアー代金を含む旅行費用が1人あたり12万円かかる場合は、2人で24万円です。「3ヶ月に1回、同程度の旅行をする」場合は単純計算で年間96万円かかります。