CB1000ホーネットの登場で大注目! ストリートファイターってどんなバイク?
スタント競技用カスタムバイクが源流という説も
ストリートファイターという名称の源流でいえば、2000年初頭頃から欧米で人気となったエクストリームバイクなど、アクションスタント競技用バイクを発祥とする説もあります。 こうした競技では、前輪を浮かすウィーリーや後輪を浮かすジャックナイフ、後輪を滑らせて走るドリフトなど、まるで曲芸のような動きを披露するのが特徴。また、競技用バイクには、主に、1000ccなど高性能なスーパースポーツをベースとしたカスタマイズ仕様車を使っていました。 競技用バイクの主なカスタムは、例えば、ハンドル。ベース車がグリップ位置の低いセパレートハンドルを装備しているのに対し、高い位置で小まわりなどもしやすいバーハンドルに交換。また、転倒しても割れないようにカウルを取りはずしたモデルも多かったようです。 そして、これらバイクたちは、元来の高い動力性能をライダーが制御しながら、派手なアクションを披露し、とくに海外では大きな人気となりました。その後、ストリートでも、同様のスタイルを採用したカスタムバイクが人気となり、ストリートファイターという名称で大きなブームとなったのです。 そうした市場動向もあり、2輪車メーカーでも同様のスタイルを採用した市販車を数多くリリース。前述の通り、現在では、125ccなどの小排気量クラスから1000ccの大排気量クラスまで、さまざまなモデルを販売。現在のような、世界的な人気ジャンルのひとつとなったといわれています。
ストリートファイターの魅力とは?
ストリートファイターの魅力といえば、まず、スーパースポーツ譲りの高い動力性能を持ちつつも、低・中回転域でのパワー特性を重視するなどで、速さと扱いやすさを両立していることでしょう。 また、バーハンドルやステップ位置などを、楽なライディングポジションとなるようセッティングしているモデルがほとんど。セパレートハンドルなどにより、前傾姿勢がきつめのスーパースポーツなどと比べると、街乗りはもちろん、長距離ツーリングでも快適で、疲労度が比較的少ないといったメリットがあります。 もちろん、ベース車の動力性能は非常に高いため、ワインディングやサーキットなどでのスポーツ走行でも、かなり楽しめることも魅力。つまり、街乗りからツーリング、クローズドのコースまで、幅広いシーンで走りを堪能できるバイクだといえます。 そして、デザイン。フルカウルのスーパースポーツがベースですから、エッジが効いたフォルムを継承していることがポイントです。例えば、フロントのミニカウルなどで、まるで野獣のようなアグレッシブな顔付きを持たせているモデルも数多くあります。また、ほとんどのモデルが、燃料タンクやリヤカウルなどにも、シャープなデザインを採用していることも特徴といえます。 もちろん、デザインの好みは、人によってさまざま。でも、一般的なネイキッドよりも、攻撃的でスポーティなスタイルが好きなライダーには、最適なバイクだといえるでしょう。 いずれにしろ、ラインアップが拡大中のストリートファイターは、今後も注目ジャンルのひとつであることは、間違いないといえるでしょう。
平塚直樹