トマーシュ・ソウチェク。再び欧州の頂を目指す傷だらけの大型ボランチ
欧州タイトル獲得のチャンスあり
今季ウェストハムはプレミアリーグで上位に着けながら、UEFAヨーロッパリーグでも順調に勝ち上がってきた。準々決勝の相手はブンデスリーガで既に優勝を決めているレバークーゼンだ。今季ここまで一度も負けていないチームを相手に、敵地で行われた先週の1stレグでは健闘しながらも試合終盤に2失点して0-2で敗れてしまった。4月18日の2ndレグでは“無敗チーム”を相手にホームで大逆転を狙う。目指すは2年連続での欧州カップ戦のタイトルだ。 昨季、ウェストハムはUEFAヨーロッパ・カンファレンスリーグを制して43年ぶりに主要タイトルを獲得した。フィオレンティーナとの決勝の舞台は、ソウチェクがプロキャリアをスタートさせた思い出の地、プラハだった。「決勝がプラハ開催だと知って、とにかくそこまで勝ち上がることを目指した。僕は10歳の頃にプラハに行って、ローン移籍を除けば14~15年ほどプラハで過ごしたからね。そんな場所でトロフィーを勝ち取るのは夢のようだった」 家族や友人のため決勝のチケットを50枚も確保したソウチェクは、勝手知るプラハでの決勝戦だったため祝賀パーティーを自分で手配したという。「決勝の晩、僕はチームメイトとのパーティーをセッティングした。すると、急に(デイビッド・モイーズ)監督も参加したいと言ってきたので、みんなで祝ったんだ。監督は僕らが躍っているのを見ていたよ。みんなで祝えてよかった。ホテルに戻ったのは翌朝の4、5時くらいだったかな」 今季、ソウチェクにはEL以外にも欧州タイトルを狙うチャンスが残されている。チェコ代表のキャプテンとして今夏ドイツで開催されるEURO 2024に出場するのだ。ポルトガル、トルコ、ジョージアと同組に入ったソウチェクは「まずはグループステージ突破を目指す」と意気込んでいる。 果たしてソウチェクは2年連続で欧州のタイトルを手にできるのか? 傷だらけの男に注目したい。