各球団の思惑がはっきり見えたドラフト会議【川口和久のスクリューボール】
重鎮監督の「最弱対決」
浅野の交渉権を獲得した原監督
ドラフト会議が終わった。1965年秋からスタートした制度で、俺も外れ1位だが、80年秋の会議でカープの1位指名を受けている。最近の特徴は拒否が減ったことだ。江川事件(78年秋)、KKドラフト(85年秋)のようなサプライズもなく、テレビ中継を見ていても、指名された時点で、選手が入団を決めているかのような質問が飛ぶ。FA、ポスティング制度が生まれたことに加え、12球団の年俸格差、人気の差が昔ほどじゃなくなってきたことがあるんだろうね。 今年は9球団が1位指名を公表し、絶対的な目玉がいなかったこともあり、その9人は重なることなく全部別の選手だった。ひと昔前の逆指名ドラフトみたいだったね。見ている側からしたらドラマ性が減ったとも言えるが、結果的に各球団は2位以下の戦略を立てやすく、順調なドラフトになったのではないだろうか。 それでも競合したのが、高松商高の浅野翔吾と立大の荘司康誠だった。浅野の抽選は巨人・原辰徳監督、阪神・岡田彰布監督という重鎮監督が自ら引き・・・
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週刊ベースボール