地域の古墳、カードで知って 小松、能美4カ所 金沢学院大生が制作
●20日から配布開始 金沢学院大文学部の学生が、小松市と能美市の古墳4カ所を紹介するカードを制作した。カードには古墳の建造時期や形、出土品などの特徴が記され、楽しみながらカードを収集することで地域の歴史に親しんでもらう狙い。20日から両市の3施設で配布を始め、学生は「古墳の魅力を知り、地域に理解を深めるきっかけにしてほしい」と話している。 カードは小松市史跡の河田山12号墳、出土した埴輪(はにわ)が国の重要文化財に指定されている同市の矢田野エジリ古墳、能美市の国史跡「能美古墳群」の秋常山1号墳と和田山1号墳を紹介する4種類。歴史学・考古学専攻の戸根比呂子准教授のゼミ生である3年生11人が中心となって制作した。 ●出土品を模したキャラクター描く 1枚縦6・3センチ、横8・8センチの大きさで、表面に古墳の写真と建造時期や規模、裏面に所在地や形、出土品などを記した。埴輪など4古墳の出土品をモチーフにデザインしたキャラクターを描いた。 各古墳をバックに自撮りした写真を小松市の加賀国府ものがたり館、同市埋蔵文化財センター、能美市の能美ふるさとミュージアムのいずれかで提示すると、無料でカードが受け取れる仕組み。古墳ごとにスタンプも用意され、専用の台紙に押印して集めることもできる。 キャラクターを手掛けた中島美優さん(21)は「子どもたちに喜んでもらえるよう親しみやすく、かわいらしいデザインを考えた」と語った。カード紹介のチラシ作りを担当した織田惟吹さん(20)は「これまで興味がなかった人にも古墳の魅力を知ってほしい」と話した。 カードは大学コンソーシアム石川の地域課題研究ゼミナール支援事業の採択を受けて制作した。研究室では今後、全4種類を集めた人への特典などを検討するほか、カードの種類も増やす予定にしている。