【ウエストランド河本太の『人生相談する側チャンピオン』】第7回 東野幸治さん!「まだ消えたくないのですが...。消えてく人ってなんで消えてくんですか!?」
■そして話題はまたタイタンへ ――例えば、ひな壇芸人からMCにステップアップする際などに、東野さんがされた努力とかってありますか? 東野 いやいや、全然ないですよ。ただやっぱり吉本やから、いろんな仕事をさせてもらうんですよ。いろいろやっていくうちに、向いてる仕事と向いてない仕事とか、スタッフさんとの距離の詰め方、空け方とかが、だんだんと体で分かってきたみたいな感じで。そんな具体的にどう努力したっていう感じじゃないんです。 あとは最初に言ったように、大体人のせいにしますから。これが一番大事なことやと思う。全部自分のせいじゃないから、おかしくなったりもしない。自分の精神衛生のためにも、人のせいにしとかんとって思ってます。 河本 今日ずっと「人のせいにする」って言ってたのはボケじゃなかったんですね。 東野 おい、今日ずっとボケじゃない! ずっと真面目に答えてんで! (笑) 河本 ノートを作って見返す話とかは真面目なアドバイスだなって思ってましたけど。 東野 頭からずっとほんまのこと! 所(ジョージ)さんも「ダメだよ、振り返ったりしちゃ」って言うてたし、タモリさんも「反省しない」って言うてたし。 河本 みなさん本当に反省しないんですかね。 東野 もう所さんとかタモリさんクラスまでいくと、具体的に反省せんでもわかるんちゃう。タレントになって最初の1年、2年は「こういうもんか」って反省しても、やっていくうちに「これずっと反省したらあかんな」って思うんでしょう。 タモリさんだって『いいとも』始めて1週間とかで「こんなのと真面目に向き合ってちゃダメだ」って思ったらしいで。みんな人のせい、人任せっていう風におっしゃってたからね。 河本 じゃあ逆に、消えてく人ってなんで消えてくんですかね。 東野 天狗になるか、おかしなるか。それか元から面白くなかったのに偶然売れたとか、売れたこと自体が間違いだったとか。でもこの世界、偶然売れる人も必要やと思うけどね。 ――東野さんのYouTubeチャンネルを見ていると河本さんだけじゃなく、渡部さん(アンジャッシュ)や堤下さん(インパルス)など、一度やらかした人にも愛情を持って接しているように感じます。 東野 いやいや。別に助ける気なんかさらさらないですし、フックアップするつもりとかはないですからね。堤下なんて直接LINEが来たから一度断ったのに、吉本経由でもう一度連絡来ましたからね。そんなことされたら断りづらいじゃないですか。 ただ、「ああいうことしでかした人はあの時どうやったんやろうな」みたいに、個人的に興味あるっていうだけなんで。僕自身がええやつとか言う人もいますけど、世の中の人が勝手に勘違いしてるだけで、手助けしようみたいなつもりは一切ないんです。 ――逆に御自身が何かやらかしたときに、誰かに助けてもらったことはありますか。 東野 具体的にこの人が助けてくれたっていうよりも、吉本興業という会社自体が昔から助けてくれますね。大きな会社っていうのもあって、芸人もたくさんいるし、社員さんもたくさんいるし。 「吉本ファイナンス」って言われてる芸人にお金を貸してくれるシステムがありますけど、あれみたいに吉本は芸人の声を汲み取って形にしてくれるんですよ。で、いろんなことに挑戦してると、100個に1個くらい成功は成功するんです。まあ99個は失敗してるんですけどね。 だから会社のことも責め立てられないし、ある意味でのどかな一面もある会社なんです。そういう意味では吉本に入ってよかったですよ。でもさ、タイタンも吉本ほどは大きくはないけど、いい会社でしょ? 河本 いい会社です。