保育園と「パンとエスプレッソと」がコラボ。子連れも一人客も笑顔になれるカフェベーカリー
「食育」も見据えた店内の細かな配慮
店内をよく見ると、随所に子ども連れの方が使いやすいよう細かな配慮が施されている。例えば、店内に設置された手洗い場には、子どもでも使いやすい高さのものを併設。
こういった手洗い場は普通なら客席から見えない場所に作りがちだが、あえてどこからも見える場所に作ったのは「子どもが一人で手を洗いに行っても親が見守れるように」だという。安全確保と同時に「食事の前に手を洗う」ということを子どもが主体的に行えるような工夫の一つだ。
この手洗い場の裏には、ゆっくりとおむつ換えや授乳ができる「授乳室兼おむつ替え室」も完備。実際、取材に訪れたときも授乳室を使う赤ちゃん連れの利用客を目のあたりにした。子ども用の椅子も、乳幼児用のチェアベルトがあるもの、もう少し大きな幼児向けのものと2種類完備されているところがうれしい。
店内の棚には子どもが楽しめるおもちゃや絵本も。絵本のラインアップは「さくらさくプラス」運営保育園からヒアリングした子どもたちに人気の作品を中心に、一部は世界中の絵本をサブスクリプション形式で楽しめる「ワールドライブラリー」と提携。定期的に入れ替わるので、リピーターでも新たな絵本との出会いを楽しめる。
そういった細かな配慮ができるのは、保育園運営会社との共同運営ならでは。「小さな子ども連れの人たちに何が必要か」について現場の声を聞くことができ、それを店舗運営に活かすことができる。これは最大のメリットだろう。
「食育」への配慮もあちこちに。厨房がガラス張りになっていることで、子どもたちは「パンがどうやって作られるのか」を眺めることができる。また、パンの棚の最下部は、あえて子どもたちが届く高さに設定。
自分でパンを選び、トングでパンを取る楽しさを子どもたち自身に味わって欲しい、という思いからだ。
親子で楽しめるカフェメニュー
カフェの方ではモーニングメニューやランチメニューも。ランチの「3種のパンプレート」は米粉の入ったバゲット、生食パン、クロワッサンと、ソーセージ、ラペやサラダなど盛りだくさんの野菜、日替わりのスープがいただける。