シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授
加藤智二さんが推薦中「初心者向けの本も書いてほしい」という声から
【Q】続編が「日帰り」になった理由は？ 読者から「初心者向けの百名山の本も書いてほしい」という要望が多く寄せられたことがきっかけです。温泉百名山は山小屋に1泊や2泊するようなハードなコースが多く、初心者には少しハードルが高かったのです。そこで今回は、登山口から日帰りで登れる山を選びました。また、下山後に麓で入れる温泉施設があることも必須条件に加えました。前作では自然湧出や歴史ある温泉にこだわりましたが、今回は新しく開設された日帰り温泉施設も対象としています。 【Q】登山と温泉をセットで楽しむメリットは？ 選んだ山々は、都会の人にとっては無名かもしれませんが、その地方の人々にとっては「ふるさとの山」と呼べる存在です。ロープウエーやリフトを利用できる山も積極的に選び、初心者や年配者でも無理なく登れる山を中心に選びました。 最大の魅力は、下山後の温泉が格別に感じられることです。疲れて下りてきて汗を流し、登ってきた山の余韻に浸る。これは温泉だけ、あるいは登山だけでは味わえない特別な喜びです。実用的な面でも、温泉には大きなメリットがあります。下山後に温泉でマッサージなどを行うと、筋肉痛の予防になります。体の負担も大幅に軽減されるのです。 私にとって、山頂に立って景色を眺めることと、温泉に漬かってほっと一息つくことは、生きていて良かったと感じる最高の瞬間です。この2つの喜びを同時に味わえることこそ、温泉登山の醍醐味だと思います。
シニア初心者向け「日帰り登山と温泉」おすすめコース5選
ちょっとしたブームになりそうなシニア向けの「登山と温泉」の組み合わせ。初心者でも楽しめる、登山時間1時間～1時間半のコースを紹介してもらった。 1．黒岳と層雲峡温泉（北海道） 北海道で最も手軽に大雪山系の大パノラマを楽しめるコースです。標高は2000メートル近くありますが、7合目までロープウエーとリフトを利用できます。そこから山頂までは1時間あまり。山頂からは大雪山の全貌が一望でき、360度の展望が楽しめます。北海道の山は、他にも雌阿寒岳など素晴らしい山がありますが、手軽に登れる山という意味では、黒岳が最適でしょう。 層雲峡温泉は北海道を代表する観光温泉地。バスターミナル近くに日帰り温泉施設があり、登山帰りに気軽に立ち寄ることができます。 2．安達太良山と奥岳温泉（東北） 中腹までゴンドラリフトが利用でき、そこから1時間強で頂上まで登れますが、アルペンムードを味わえる人気の山です。 下山口には、山から引いた温泉を利用した日帰り温泉施設があります。クオリティーが高く、下山後の疲れを癒やすのに最適です。東北の山々を代表する名峰で、初心者でも楽しめる絶好のコースといえます。
