袴田巌さんに無罪判決 捜査機関によるねつ造を認定し 自白も非人道的な取り調べによるものと結論
1966年に旧清水市で一家4人を殺害したとして、死刑判決を受けていた袴田巌さん。再審=やり直し裁判で無罪判決が言い渡されました。 「無罪判決 旗出し」 44年間を死刑囚として生きた袴田巌さん(88)。 26日の判決公判で犯人であるとは認められないと、無罪判決を言い渡されました。 その上で静岡地裁の国井恒志裁判長は、捜査機関による証拠のねつ造を指摘。 争点となっていた袴田さんが犯行時に着ていたとされる「5点の衣類」については。 裁判長 「事件から相当期間経過後の発見に近い時期に、犯行とは無関係に捜査機関によって血痕を付けるなどの加工がされ、タンク内に隠された」 また袴田さんの自白についても非人道的な取り調べで実質的にねつ造されたものと結論付けました。 最後に、国井裁判長は袴田さんの姉、ひで子さんに証言台に立つよう促して、「判決までものすごく時間がかかったことについて申し訳なく思う」と話し、裁判は閉廷しました。