キャリア初の移籍で大阪エヴェッサへ、牧隼利の新たな覚悟「藤田HCの目指すバスケにワクワクした」
「今は琉球戦を意識しないようにしています」
――環境は変わりますが、個人として考えている目標はありますか? やはり勝利することが第一です。そんなに甘くないということも分かっていますし、やってみないと分からないという点もありますけど、チャンピオンシップに行く気持ちでもちろんいます。僕は本当にありがたいことに高校から大学、プロと常に優勝を狙う環境に居させてもらいましたが、今までそういうチームでやっていた気持ちを変えずに今年も同じ気合いで取り組んでいきます。 ――新天地だからこそ、伸ばしていきたいところやチャレンジしたいことはありますか? 今まで以上にボールを持ちたいとか、得点を伸ばしたいとか、アシストを伸ばしたいとか個人的なことは正直一切ありません。藤田ヘッドコーチの思い描くアーリーバスケットで流れるようなオフェンスの起点となれるように、流れが速い展開の中でも作り出せるような選手になりたいと思っています。自分たちのコート上のラインナップもそうですし、相手のマッチアップに合わせたり、状況を考えて1から3番までプレーできることが自分の強みになると思います。 ――ディフェンス面ではどうでしょうか? 例えば、僕と木下選手でガードを担うような時間帯はサイズが必然的にアップしてフィジカル的な優位性も持たせられる可能性があります。サイズがある上で、どれだけ前から激しく行けるかというのが鍵だと思いますし、強みにできます。 ――11月には大阪ホームで琉球戦、1月には沖縄アリーナでの試合があります。古巣との対決は楽しみですか? 今は意識しないようにしていますが、試合前になれば多少なりとも力みは入るだろうなと思います(笑)。それはそれで楽しみながらできればと考えています。言葉に出すだけで意識してしまうことはわかっているので、先のことまで考えすぎずに今に集中するということを大事にしています。 ――食事、体調管理や家計簿など日々の記録を細かくとっていると伺いました。 ただの自己満足です、本当に(笑)。それをやっているから偉いとか、すごいとかは全く考えていなくて。ただただ自分は小心者だっていうだけで細かいところを気にしてやっているというところなんですけど……。 ――小心者というのは? いろんな選手を見てきて、それぞれコンディションや調整の仕方、生活の仕方があるなと感じています。そんな中で僕はこれをしないと次に行けないとか、気持ち悪いみたいな感じで、気にし過ぎてしまうタイプだと思っています。その気にし過ぎな部分がこだわりとなって出ているというだけで、決してそれを見せびらかしたい訳でも、偉いと思っている訳でもないです。ただ、今は健康でありたいというのはあります。身体も心もあまり波を作りたくないというのがあって、それがあってのバスケットだとずっと思っているので、そういった生活の細かいところを気にするようにしています。 ――セカンドキャリアに対する考えやオンラインサロンでファンとの接点を作るなど、コート以外での活動も積極的なイメージがあります。 プロアスリートとして見られる立場になった時に、そういう場はすごく大切だと思っています。バスケができるだけではなく人間的な魅力がある方が僕はかっこいいと思うので、そういう人間になりたいというだけですね。「選手である前に人として」というような教えを、親からも学生時代に言われてきたので意識しています。だから大阪に来て、また新たな文化や新たな仲間の感性に触れることができて、それも自分の人生にすごく良い刺激になっていると思います。 ――最後に応援してくださっている方々へメッセージをお願いします。 新たな大阪のカルチャーを築いていくシーズンになると思います、まずは「大阪のバスケットってこうだよね」ということを体現できる選手になれればと。琉球やそれ以前から僕のことを応援してくれる方がいるというのを今回移籍を通じて余計に感じることができました。移籍したことで応援の声が減るのかなと思っていましたが、逆にたくさんのありがたい言葉をかけていただきましたので、しっかりと成長した姿を見せられるシーズンにしていきます。
ズッボン
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