動き始めたglafitの四輪特定小型原付。ボディを水平に保つ技術を搭載した次世代型シニアカー
走行安全性を高めるリーンステア制御
そこで、さまざまなタイプの小型モビリティを開発してきたglafitは、ニーズと課題をクリアする四輪特定小型原付の開発をスタート、2024年7月にプロトタイプによる実証実験を開始したのだ。 最大の特長は「リーンステア制御」が導入されていること。このシステム、glafitと共同開発契約を締結したアイシンによって提供されている技術で、車軸の傾きを連続可変させてボディの水平を確保するというもの。段差や傾斜による20度程度の車体の傾きはカバーできる。 加えて、車速と舵角をモニタリングして制御するため走行中にカーブでハンドルを操作すれば、自動的にコーナー内側に傾斜して安定感を高めてくれるので、試乗するとまるで二輪車を運転するように右へ左へ車体を傾けながらスラロームを抜けるような走り方も難なくできてしまう。 運転者みずから体重移動するのではなく、ハンドル操作だけでボディを傾けてくれるので、クルマに身を任せたコーナリングをすることができる。バイクや自転車に乗り慣れた人だけではなく、多くの人が自然に乗りこなせるモビリティの可能性を感じさせる。 ただ、この試乗車はまだプロトタイプの第1号。こうした開発段階のモデルを使用した試乗会は珍しいのだが、ターゲットユーザーによるニーズや試乗後の要望を開発に活かすためにあえて開催したのだという。こうした要素を検討・導入しながらリーンステア制御の調整はもちろん、デザインや操作系統も今後変化していく可能性がある。今後の進化、進展が気になる存在だ。