「わが子が“信用ゼロの大人”にならないために」アメリカ在住シングルマザーが痛感した、誠実な子になる「アメリカ流声掛け」
アメリカでシングルマザーをしながら、子育てについて発信しているひろこです。 子どもって、小さなことから大きなことまで色々な嘘をつきますよね。 大抵の子が4歳ごろ(成長が早い子だと2歳から3歳)になると嘘をつき始めるそうですが、これは脳が健康に成長している証拠でもあるそうです。 【前回を読む】「日本とアメリカでここまで違う?」米国在住シングルマザーが驚いた“アメリカ流・子どもが嘘をついた時の対処法”って? 前回は、アメリカ流の子どもが嘘をついたときの対処法をご紹介しましたが、今回は、そうした試みにより息子が本当のことを話せた時、学校の先生がしてくれたある声掛けについてお話したいと思います。
「嘘をついちゃダメ!」以外にできる声掛け
学校で息子が本当のことを話せたあとは、こんな声掛けをしてくれたそうです。 先生:「嘘を付いてる時ってどんな気持ちだった?」 息子:「なんだか嫌な気持ちだった」 先生:「勇気を出して本当のことを話した時は、どんな気持ちになった?」 息子:「ほっとして、良い気持ちがした!」 先生:「そっか。じゃあその時の気持ちを忘れないで、自分の気持ちを大切にしようね」 嘘をついたままだと苦しい気持ちを1人で抱えることになるから、自分の心を大切にするために本当のことを話そうね。 という言い方が素敵だなと思いました。本当のことを話してくれたときは、 「本当のお話が聞けて嬉しい。ありがとう。」 と言ったり、小さい子には 「ママ、本当のお話が大好きだから、次も本当のお話をしてね」 という言い方もできるそうです。
子どもの誠実さを育てるお話とは?
最後に一つ、ある有名な2つのお話を子ども達に聞かせる心理学の実験の話を。 一つは桜の木を折ったことを正直に父親に話した、アメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンのお話。 もう一つは、嘘ばかりついていたら本当のことを信じてもらえなくなったオオカミ少年の話。 このお話のどちらかを子ども達に話したところ、ジョージ・ワシントンの話を聞いた子どもたちの方が嘘をつく傾向が減ったという結果になったそうです。 この実験から、 「嘘をついちゃダメ!」 というよりも、 「いつでも本当のことを話すことが大切だよ」 という声掛けの方が、子どもの誠実さが育つということがわかったそうです。 子どもの嘘に気付いた時、みなさんがどんな声掛けをお子さんにしているかも是非教えてください!
【Profile】ひろこ(@hirorokok)
カリフォルニア在住、7歳男子のママ。20歳でアメリカに留学。カレッジを卒業後、コンサルティング会社、貿易会社に勤務。2児のシングルファーザーだった元夫と結婚。非行少年だった長男と自閉症の次男の子育てを通して、ペアレンティング(子育て)について専門家から学ぶ。その後自身の息子を出産、離婚してシングルマザーに。現在は日系企業のアメリカ支社で経理部に所属。誰かの役に立つことを願い、アメリカの子育てアイデアを発信。初の著書『LA在住のママがやっている アメリカ式・はじめてのお金教育』(KADOKAWA)が好評発売中。