これは酷い!「ルールを守れなかったこの試合は無効だ!」メキシコで起きた「34秒早い終了ゴング」の“大事件”で王座を失ったプロ女子ボクサー葉月さなが激怒して悲痛の訴え!
その上であらためてこう続けた。 「WBCはこの試合を2分×10ラウンドと決めている。ルールを守れなかった以上は対処し無効試合にしてほしい。私には19分26秒しか与えられなかった。潰された30秒でダウンを取っていたかもしれないし、ストップさせて勝っていたかもしれない。それは可能性でしかないが、機会を失った。女子にとって30秒は大きい。時間管理に失敗があってはいけない」 さらに「試合を大きく左右しない」というJBCの見解についても「何も動きがなかったラウンドならともかく、ダメージを与えての終盤の30秒は大きな意味を持つ」と反論している。JBCに対しても「WBCのシルバータイトルに日本は加盟していないが、今回の遠征に関して申請し許可も出している。何らかの形で関与してくれてもいいのに」と不満を漏らした。 これらについてXのフォロワーやYouTubeチャンネルでは「シルバー選手権だからこんなことが起こるのか」「5ラウンドの終わり方は不快だ。レフェリーはなぜ、30秒前に戦いを終わらせたのか」「アウェイだからとかっていって許されるレベルじゃない」といった声が世界中から届いている。しかし、葉月は「思ったよりも反響が少ない。被害妄想のように思われるかもしれませんが、男子だったらもっと騒がれているはず。女子ボクシングは認められていないんだなと感じ、歯がゆいです」とやるせなさを感じている。 過去に意図的にゴングが早く鳴らされたケースは少なくない。 古くは1988年6月にWBC世界ストロー級(現在ミニマム)王者の井岡弘樹(グリーンツダ)が、ナパキャット・ワンチャイ(タイ)とのV2戦で最終回に猛攻を受けたが、30秒近く早いゴングに救われ、辛くもドロー防衛。“疑惑のゴング”として問題となったが、WBCは裁定を変えることはなかった。ただタイ側の抗議によりダイレクトリマッチとなり井岡は判定で王座から陥落した。 WBC世界フライ級王者の勇利アルバチャコフ(協栄)は、1993年3月に敵地でムアンチャイ・キティカセム(タイ)と再戦した。7ラウンドにダウンを奪い、さらにラッシュした際に30秒早くゴングが鳴らされ、ムアンチャイは救われた。だが、勇利はそんな敵地の洗礼をものともせずさらに攻撃の手を緩めずに9回にTKO勝利した。 これらは、いずれも意図的と見られる疑惑の“不正”ゴングだが、2018年12月に大阪で行われたストロング小林佑樹(六島)と栗原慶太(一力)のOPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦では、6ラウンドが3分ではなく4分も行われ、途中1分のインターバルの時間も間違うなどタイムキーパーの完全なミスによりゴングが遅く鳴らされたケースもある。 計4度のダウンを奪った栗原が勝利したが、この試合も無効試合とはならずJBCの謝罪と関係者への処分だけで済まされて物議を醸した。
【関連記事】
- その瞬間に放送禁止用語を発したドヘニー…何かおかしい?7回TKO勝利も本当に井上尚弥は“不調”ではなかったのか
- 「モンスターは奇妙な方法で勝つ」海外メディアは井上尚弥のドヘニーの珍しい腰痛での7回TKO勝利をどう評価したか?
- 一体なぜ?井上尚弥の“名参謀”が明かすドヘニーをまさかの「右足が使えない」“歩行困難”に追い込んで7回TKO勝利した理由とは?
- 井上尚弥が中谷潤人とのビッグマッチ構想に一言!「オレと戦うステージに上がってくる前に“クセもの”拓真という壁がある」
- 「井上尚弥はなぜ私と戦わないのか?」「彼は負けることを恐れている」WBA指名挑戦者のアフマダリエフが12月“対戦回避”のモンスターを過激に挑発!