台風10号の影響長引く 近畿から関東を中心に警戒続く 週後半は新たに発生する台風の動向に注意
本州付近では、台風10号の影響が一週間近く続いている。この影響は、熱帯低気圧に変わった後も続く見込み。来週は、本州付近で晴れる日が多く、ようやくホッとできそうだ。ただ、沖縄では週の後半、新たに発生する台風の影響を受けるおそれが出てきている。今後の情報に注意が必要だ。
台風10号 大雨への警戒続く
台風10号は、東海道沖にほとんど停滞している。今後は少しずつ北上して、東海へ接近し、今夜までに熱帯低気圧に変わる見込み。そのごあす(月)にかけて、東海から北陸、三陸沖へと進みそうだ。台風が熱帯低気圧に変わっても、東日本を中心にその周辺の雨雲や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の流れ込みにより、大気の非常に不安定な状態は続く見通し。
このため、近畿から関東、北陸では、きょう(日)の午後、雨エリアが次第に拡大し、局地的に非常に激しい雷雨になるおそれがある。雨雲に隙間があっても、ひとたびかかると、雨がザっと強まったり、雷を伴ったりする見込み。あす(月)、朝の通勤通学の時間帯は、日本海側ほど広範囲で雨具が必要になり、午後も雨や雷雨の所がありそうだ。東海から関東を中心に、これまでの記録的な大雨で土砂災害の危険度が高まっている所がある。少しの雨でも警戒したい。北日本も、あす(月)は秋雨前線などの影響で、午後ほど広い範囲で雨が降り、局地的に激しい雷雨になる見通し。
晴れ間と猛暑が戻る
台風10号もしくは台風から変わった低気圧、秋雨前線が通過した後は、広い範囲で晴れ間が戻り、次の週末にかけて西・東日本ほど晴れる日が多くなりそうだ。ただ、東日本は暖かく湿った空気が残る影響などで大気の不安定な日があり、北日本は天気が周期的に変わる見込み。また、晴天とともに東海から西を中心に35℃以上の猛暑日が戻る予想。
まだまだ台風シーズン
台風シーズンはまだ終わらない。フィリピンの東にある熱帯低気圧は、あす(月)朝までに台風に変わる見込み。そのごゆっくりと北上し、週の後半、沖縄の先島諸島に近づくおそれがある。沖縄では影響を受ける可能性があり、今後の情報に注意が必要になる。きょう9月1日は「防災の日」になるが、今一度、台風などの防災対策を考えたい。 (気象予報士・丸田絵里子)