1回着るだけで70万円…「ウエディングドレスのレンタル代」は高すぎるのか、その意外なウラ事情が見えてきた
結婚式全体の費用の1割
つまり、結婚式全体の費用のうち、ウエディングドレスが占める割合はおよそ1割ということだ。 「たしかに通説として、ウエディングドレスのレンタル費用は、結婚式全体の費用の1割程度とされていますが、実際の総額はご招待人数やご希望されるサービス内容によって、大きく変動します。その結果、ウエディングドレスにご予算をどの程度充てられるかという点も、ケースバイケースで変わってくるのです」 では本題だが、今回Xの投稿で議論を巻き起こした“1日レンタルで70万円のウエディングドレス”は、一般的には高額とされるのだろうか。 「そうですね。ドレスショップの専門的な内容になるので詳細は不明ですが、ドレス費用が総額の約1割とするなら、結婚式全体の費用は700万円規模になるわけで、そのような高額となる結婚式プランはあまりありません。ですから相場から考えると、“1日レンタルで70万円のウエディングドレス”というのはかなり高いと言えるでしょう」
ウエディングドレスの“見えないコスト”
そもそもの疑問として、どうしてウエディングドレスをレンタルするだけにもかかわらず、数十万円も費用がかかるのだろうか。 「ウエディングドレスには、デザイナーや縫製職人といったさまざまな職種の人間が携わっていて、多くの人件費がかかっています。商品の保管や運搬といったお客様の目にはつかないコストの部分も大きく、手間もかなりかかるため、どうしても高額になりやすいのです。 そして私の知るドレスショップによると、式場のレンタルドレスはそう何度も何度も着回しできるものではなく、一般的には2、3回ほどレンタルすると使用できなくなり、新しいドレスに差し替えられるケースが多いそうです。さらにレンタルで一度使用された後はすぐにクリーニングとメンテナンスを行って次のお客様に提供されるため、レンタルのたびにクオリティを保つための費用もかかることから、このような価格設定になっていると考えられます」 もし何十回と貸し出せるのにレンタル料を数十万円取っていたならぼったくり感もあるが、ほんの数回のレンタルでウエディングドレスとしての寿命を迎えるというのであれば、その価格も腑に落ちる。 記事後編は【いまネットで買える「格安ウエディングドレス」が増加中…その思わぬ落とし穴】から。
A4studio(編集プロダクション)