加部究のフットボール見聞録「川崎に対し“蛇に睨まれたカエル”になりつつあるFC東京。苦手意識が増幅されると…」
「川崎はフリーの概念が違う」
7月8日に味の素スタジアムで行なわれたJ1・3節では、FC東京が川崎に0-4で大敗。次戦で苦手意識を払拭できるか。(C)SOCCER DIGEST
バイエルンが史上初めて全勝での欧州制覇を遂げ改めてドイツの強さがクローズアップされたが、屈指のサッカー大国にも天敵はいる。 ワールドカップの優勝回数は互い4度と肩を並べているのに、どうもイタリアには分が悪い。8勝12分15敗と大きく負け越しているだけではなく、とりわけ得意なはずの大舞台で「蛇に睨まれたカエル」状態だ。特にワールドカップでは2分3敗。2度の準決勝(1970年、2006年)は、いずれも延長戦の末に競り負け、1982年大会決勝では1-3と完敗している。ノックアウトステージで勝ったのは、2016年EUROの準々決勝1-1(PK勝ち)が初めてだった。繰り返されると苦手意識も増幅され、歴史的因縁として重くなる。 こんな話を持ち出したのも前号のコラムでとんだ失態をやらかしたからだ。原稿の締め切り時点で川崎はリーグ戦10連勝中。そのまま無敗優勝の可能性を仄めかしたら、
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