潜伏キリシタンの思いを今に伝える教会巡り。旅慣れオヤジにおススメ五島列島の旅【後編】
日本にいながらプチ外国気分を味わいつつ、日々の疲れも癒してくれる。そんな理想的なデスティネーション・五島列島の魅力をレポート。後編は、五島で必ず訪れたいカトリック教会について。さらなるおすすめ宿もあわせてご紹介します。 モテる宿にはワケがある
手付かずの自然と知られざる歴史、日々の疲れもしっかり癒してくれるハイレベルな宿。日本にいながらプチ外国気分すら味わえる五島列島は、旅慣れオヤジにこそおすすめしたいデスティネーションなのです。2回にわたってご紹介する後編は、潜伏キリシタンの思いを今に伝えるカトリック教会を巡る旅です。
カトリックの教会がいたるところに。“祈りの島”五島の原風景を訪ねる
遡ること江戸時代初期、五島には禁教令による迫害から逃れるため大村藩(今の長崎県大村市)から多くのカトリック教徒たちが移住しました。彼らは各地に集落を作り、厳しい弾圧のもと潜伏キリシタンとして密かに信仰を続けたといいます。今、島のあちこちに見られる教会は、禁教が解かれた明治以降に建てられたもの。実際に訪れると実感するのですが、離島特有の素朴な風景にそこはかとない異国情緒が感じられるのは、そんな歴史があるからなのですね。
2018年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録されました。五島には久賀島の集落、奈留島の江上集落、頭ケ島の集落、野崎島の集落跡という4つの構成資産が存在し、国内外からの注目度はもっか鰻登り。さらに近年は各国のクルーズ船の停泊ルートにも入っているようで、インバウンド客もじわじわと増加中だとか。改めて日本の歴史の一面を識ることのできる貴重な場所として、旅慣れオヤジを気取るなら、まさに今訪れておくべきデスティネーションですね。
パートナーと一緒にドライブで立ち寄りたい、心に響く五島の教会たち
とはいえ、前述の通り異なる島々で構成されているという地理上、短い旅程の中ですべてを回ることは難しいのが実情。そこで筆者が実際に訪れて心を動かされた教会をご紹介します。
とりわけ五島だけで30あまりの教会建築に携わった、上五島出身の建築家・鉄川与助によるデザインは必見!