原発のごみ、日本に埋める場所ありますか? 3.処分場の選定条件は?
A:貴重な講演ありがとうございます。とても分かりやすかったです。先ほど割れ目の地層とかが、なんて言えばいいのかな。割れ目とか、あと断層とかの、流れてる地点や、そこについても、そこの周辺の地層の特性についてもしっかりと研究していかなくてはいけないとおっしゃっておりましたが、それを確かめる方法というのはどのようにすればいいのでしょうか。岩石はエックス線とかそういうものは基本的に通さないと聞いたんで。 吉田:地下の状態を調べるっていうのは、まずボーリングっていって穴を掘りますよね。そうそうそう。それで出会った割れ目とか、そういうのが分かるので、そういったものの特性を調べつつ、この岩体、まあ地層には、どういう割れ目があるか。どういうふうにしてできて、それがどういうふうになってるかっていうのが、だいたい分かるということですね。 ただ、最終的に細かいことを調べるためには、やっぱりそこに、穴、穴っていうか、実際の地下を掘って。そうですね。そういうのを段階的に調査することによって、その地域の地層とか岩体を調べることができるということです。 A:ありがとうございます。 岩崎:ありがとうございました。ではもう一方、手を挙げていたのでお願いいたします。 B:すいません。2つございます。1つは先ほどの直前のスライドで火山から15キロ以内は駄目だとおっしゃってましたけども、例えば活断層とか、地震とかいうのがよく起こると考えられるようなところがありますね。そこもやっぱり避けるべきじゃないでしょうか。 吉田:はい、はい。 B:それが第1点ですけども。 吉田:はい。まず断層からどれくらい避けるべきか、特に活断層からどれくらい避けるべきかっていうことについてはおっしゃるとおりで、活断層によって岩石が動いたことによって、岩石が壊れている範囲っていうのがだいたい分かりますので、その地域は避けると。 今、ただ、断層は全ての断層が同じ性質かっていうと、それは違いますので、一概には言えないんですが、基本、だいたい断層の長さの100分の1ぐらいのところ、100分の1。断層の長さの100分の1。例えば10キロだと100メーターぐらいですね。それくらいの範囲が壊れているので、そういった地質調査の結果も分かっていますので、そういうところは避けるっていうふうに考えているということですね。 それと、もう1つはなんでしたっけ。あ、地震動ですね。 B:地震が起こりそうな場所ですね。 吉田:で、地震動については、揺れに関しては、地下のほうがより揺れは減衰といいますか、少なくなります。というか、最終的には全部埋め戻します。ですので、埋め戻した状態っていうのは、あるパックの状態になりますので、極端な話、全部を詰めた状態でいくら揺らしても壊れませんよね、中身はね。 地表にあるものは、いわゆる空間として空いているので、どうしても地上にあるものは壊れてしまいますが、地下に全部パッケージとしてなっているものは、周辺が揺れても、それはそのままとして残るということです。 B:直下型地震で、過去最大のものがきても大丈夫だということですね。 吉田:直下型地震で、例えば、もう処分場が分断されるというような状態になったときに、じゃあ、それがどれくらいの、処分場をどういうふうに横断するか、そのときに1回の、例えば断層でもって、もしそういう最悪なケースが起こったとして、ですよね。 さっき言っていた2キロ四方の処分場が切れる範囲とか、そういったものを計算したりすることはできますので、ただ、それであっても、極端なことを言うと、さっき言っていた2万本とか、そういったものが全てが壊れるわけではないので、線上に切ったとこで、例えば数十本とか、そういったものが切れたとしても、壊れたとしても、ガラス状になっていますので、それがすぐ溶けるっていうことはあり得ません。 要するにまずはガラスがどういうふうに溶けるかっていうことが重要になってきますので、そのガラスの溶解速度っていうんですけど、溶ける速さに基本的には制限されるということになります。 B:すいません。2番目の話が今出ましたんですけど、処分場の広さですね。それは現在もうすでに発生をしておる、2万5,000本分に対して2キロ四方。 吉田:2万5,000本分より若干。そのときの計算は、今も原子力発電所は今、止まっていますので、福島の稼働、福島が起こる前は、原子力発電はだいたい二十数%から30%がやっていましたよね。で、それがずっと継続するという考えのもとで、2030年とかそれくらいまでのときの広さとして考えていますので、この2キロ×3キロ四方はですね。 B:じゃあ2万5,000本よりも少し多いということですね。 吉田:であればもうちょっと狭くなる。そうですね、だいたい4万本ぐらいを想定したときの広さだっていうふうに今、認識していますが、そうであってもそんなに、じゃあ2キロ×3キロが、いきなり500メーター×500メーターになるかっていうと、そういうことはないと思いますので、およそだいたいこれくらいの広さが必要だというふうにはなると思います。 B:分かりました、ありがとうございました。 岩崎:ありがとうございます。ここでせっかくなので、ニコニコ生放送を視聴の皆さんから寄せられたコメントの中からもいくつか質問を先生にしてもらいたいと思うんですが。お願いします。