決して力負けではなかったフォーエバーヤング 次の〝3強対決〟で必ずリベンジを!/三嶋まりえ奮闘記
【三嶋まりえ奮闘記・第4回】 フォーエバーヤングは、ケンタッキーダービーの3着馬です。負けはしたものの、ハナ+ハナ差と勝利は目前。米クラシック3冠の第1冠、〝スポーツの中で最も偉大な2分間〟と呼ばれ、競馬の枠を超えて注目を集めるレースで日本馬が上位争いに加わったことは、国内外の競馬ファンに強烈なインパクトを残しました。 その影響か、現地デルマー競馬場でもフォーエバーヤングは大人気。私も海外メディアからフォーエバーヤングについて聞かれる機会が何度かありました。「BCクラシックは、フォーエバーヤングが勝つと思うよ」「僕はフォーエバーヤングが好きなんだ」などなど。BCクラシックで何が勝つか聞かれたときに、本命馬シティオブトロイの名を挙げたら、「あなたはフォーエバーヤングが好きじゃないの!?」とキレ気味に言われてしまったこともありました…(苦笑)。 ご存じだと思いますが、BCクラシックの結果は日本馬最先着の3着。それでも、勝ち馬とは2馬身以上離れていました。勝ったのはケンタッキーダービーで激しい叩き合いを演じたシエラレオーネ。当時はハナ差だったことを考えると差が広がってしまったようにも見えました。 ただ、今回は試練の最内枠に入って、ハイペースの中を先行。展開は決して向いていませんでした。そんな中で、早々に手が動いていたにもかかわらず、最後に盛り返し3着争いを制すのですから、改めてすごい馬だと思いました。 「どこでも力を出せる精神力」。坂井瑠星騎手は、フォーエバーヤングのすごさについてこう答えました。その〝精神力〟の真骨頂を見たゴール前だったように感じます。 矢作調教師は同世代の上位2頭の強さを認めた上で「この世代の3番手にいるつもりはない。やっつけないと」とリベンジへ意欲を燃やしていました。今後、シエラレオーネ、フィアースネス、フォーエバーヤングの3頭が同じ舞台に挑むことがあれば、きっとものすごい盛り上がりを見せるでしょう。そのときに先頭でゴールを切るのがフォーエバーヤングなら、日本の競馬ファンはもちろん、海外の競馬ファンもきっと祝福してくれるはずです。
三嶋 まりえ