エース久保原が2得点!総体連続出場を目指す市船が好発進
優勝候補の一角である市立船橋が、エースの2得点で、粘る翔凜を退けた。総体に向けた令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選の4回戦。ここが初戦となった市船だが、地力の差を見せつけ、好発進した。 【フォトギャラリー】翔凜vs 市立船橋 「どのチームであっても初戦というのは難しいと思いますが、前半のうちに2点を先取できたことで、落ち着きました。もっと決めないといけないシーンもありましたが、失点ゼロに抑えましたし、まずは次に進むことが重要でした」(市船・波多秀吾監督) 立ち上がり早々、FKのチャンスをつかんだ市船は、競り合い後のこぼれ球をつなぎ、エースFW10久保原心優(3年)が見事なコントロールショット。惜しくも右ポストにはじかれたものの、翔凜ベンチをヒヤリとさせるに十分だった。 そして18分、右CKのキッカーを務めた左SB13渡部翔太(3年)のインスイングボールに久保原が鋭く反応し、均衡を破る。35分にはMF16森露羽安(2年)からのディフェンスラインの背後への絶妙パスを受けた久保原が、飛び出してきた相手GKの鼻先をかすめるように追加点を奪い、リードを広げた。 こうなると、後半の見どころのひとつは「久保原のハットトリックなるか」。攻撃の手を緩めず、相手ゴールに迫ったが、そのままスコアは動かず、タイムアップ。危なげない試合運びで、市船が準々決勝にコマを進めた。1年生MF15佐々木瑛汰がスタメン起用されるなど、今後を見据えた采配も見られたことを記しておこう。 ユース年代の最高峰リーグである高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 EASTのなかで、なかなか勝ちきれず、苦戦を強いられているが、エース久保原の2ゴールが好転のきっかけになればと、応援席の期待も膨らんでいる。 一方、巨星に一泡食わせるべく、キャプテンマークを巻くCB6村上陽誠(3年)を中心に最後まで戦う姿勢を貫いた翔凜。「まだまだいくぞ!」と、互いを励まし合う声が響いたが、奮闘およばず、大会を後にした。 市船の次なる対戦相手は、県内随一ともいわれる技巧派軍団・中央学院。準決勝進出をかけた注目の一戦だ。 (文・写真=小室功)