つらーい「便秘」を食生活でなんとかしたい!改善のためにできる「腸活のキホン」【管理栄養士監修】
腸内環境改善のカギ「シンバイオティクス」
便秘を改善するには、プレバイオティクスやプロバイオティクスを含む食事をとることも効果的であるという報告があります。 「プレバイオティクス」とは善玉菌のえさとなる食品のこと。胃や小腸で分解・吸収されずに大腸まで届くのが特長です。オリゴ糖や食物繊維が主で、野菜や豆類、果物に含まれています。 「プロバイオティクス」とは、乳酸菌やビフィズス菌といった、生きた微生物のことです。ヨーグルトやキムチ、納豆、みそなどの発酵食品に含まれており、これらの食品を日常的に継続して摂取することで、腸内フローラの改善につながるといわれます。 また、プレバイオティクスとプロバイオティクスをバランス良くとったり、両方の働きを持つ食品をとることを「シンバイオティクス」といいます。シンバイオティクスが腸内環境を整え、便秘の改善に有効であるという報告もあります。 食べるものを選ぶときには、プレバイオティクスとプロバイオティクスの相乗効果が期待できる組み合わせを意識してみるのはいかがでしょうか。
食べ物以外にも水分・運動習慣も大切!
快便であることは、私たちが快適な日々を送るための基本的条件のひとつ。そのためには食事の改善はもちろんですが、水分をとることや適度な運動も有効といわれています。 あまり水分をとっていないという方は、まずは、コップ1杯分から水分量を増やしてみましょう。 運動するのがなかなか難しい……という場合でも、まずは自分が1日どのくらい歩いているのか、スマホについている歩数計を確認するところから始めてみましょう! 目標歩数を決めるのもおすすめです。 【参照】 ・厚生労働省「2022(令和4年)国民生活基礎調査の概況」(閲覧日:2024年10月18日) ・厚生労働省 e-ヘルスネット「便秘と食習慣」(閲覧日:2024年10月18日) ・飯田薫子、寺本あい「一生役立つ きちんとわかる栄養学」西東社(2019) ・眞部紀明,春馬賢「慢性便秘症診療ガイドライン2017」日本内科学会雑誌 第109巻第2号p254-259 ・日本消化管学会「便通異常症診療ガイドライン2023」南江堂(2023)
宮崎 奈津季
管理栄養士・薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年間従事した後、フリーランスの管理栄養士に。料理動画撮影やレシピ開発、商品開発、ダイエットアプリの監修、栄養価計算などの経験あり。 現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。 HP:https://www.mnatsuki.com/ X:https://twitter.com/NatsukiMiyazak1 ※「崎」は正式には立つ崎(たつさき)です
宮崎 奈津季