中南米最大デジタル銀行NubankがLightsparkと提携、ライトニングネットワークとUMA導入へ
NubankがLightsparkと提携
ブラジル拠点の中南米最大のデジタル銀行であるNubank(ヌバンク)が、ビットコイン(BTC)のライトニングネットワーク(Lightning Network:LN)を導入するようだ。 LN導入にあたりヌバンクは、LN決済事業者のライトスパーク(Lightspark)との提携を6月25日発表している。 ライトニングネットワークは、ビットコインブロックチェーンのオフチェーン・スケーリングソリューション。ブロックチェーンの外で取引を行うオフチェーン取引により、BTCの決済速度の向上や少額決済(マイクロペイメント)、安価な送金手数料を実現する技術である。 今回の提携によりヌバンクは、LN活用の「ユニバーサル・マネー・アドレス(UMA)」を通じて新たなブロックチェーンソリューション可能性を探るとのこと。その他詳細については今後発表するとのことだ。 なお「UMA」は、電子メールのようなアドレスで暗号資産や法定通貨を送受信できるオープンソースの決済システムだ。ユーザーが選んだ通貨を24時間365日送受信できるとのこと。あらゆる通貨の取引を可能にする「UMA」の仕組みとしては、裏側でウォレットや取引所、銀行間でビットコインによる取引を行っているとのこと。そのため「UMA」はウォレットや取引所、銀行との連携を進めているようだ。 ヌバンクは中南米で1億人を超える顧客にサービスを提供しているデジタル銀行だ。ウォーレン・バフェット(Warren Edward Buffett)氏が会長兼CEOを務める持ち株会社バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)やテンセント(Tencent)やセコイアキャピタル(Sequoia Capital)も出資している。 またライトスパークは、メタ(Meta/旧フェイスブック社)のデジタル通貨事業ノビ(Novi)の元責任者であるデビッド・マーカス(David Marcus)氏がCEO兼共同創業者の企業だ。同社ではLNを活用した機関向けの決済インフラ等を提供している。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)