「金銭的な満足度」が高い職種トップ10、首位はエンジニア 米国
人材紹介会社のVacoが1万5000人以上の社会人を対象に行った調査(米国)によると、約44%が自分の報酬は適正だと感じているという。職種やキャリアによっては、給与の満足度が高いと応えた人が過半数を占める場合もある。 今日、専門職やホワイトカラーにとって、適切なキャリアパスを見つけることはより難しくなっている。米労働統計局の最新データによると、2024年9月だけでも、専門職およびビジネス・サービス部門において全国で50万人近い雇用が削減された。昨年1年間に米国で解雇された1490万人のうち、370万人がホワイトカラーの人員削減だった。報酬を最大化するためには、自分の役割だけでなく業種も考慮する必要がある。社会人が自分たちの金銭的報酬に満足することはますます難しくなっている。 ■金銭的報酬の満足度と従業員の自信との関係 Vacoの調査によると、従業員の自信は低迷している。回答者の30%が、第4四半期に自分の経済状態が改善しているとは感じていないと回答している。これは前四半期から5%の減少である。「経済の不確実性と雇用市場の変動に満ちた1年で、求職者と従業員の自信が第4四半期に低下したことは理解できる」と、Vacoのセールス&リクルート担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント、カイル・アレンは語った。「しかし、2024年末に近づくにつれ、求職者や従業員が2023年の同時期よりも自信を持っていることを示すデータなど、明るい兆しが見えてきています。強力なソフトスキル、適応力、問題解決能力もまた、今日、採用組織が優先している重要な特徴です」 ■報酬に満足している人が多い職種トップ10 1. エンジニア(54%) 2. プロジェクト管理(54%) 3. 金融(52%) 4. リサーチ(51%) 5. 品質保証(51%) 6. 人事、HR(51%) 7. ビジネスディベロップメント(51%) 8. プロダクトマネジメント(50%) 9. コンサルティング(49%) 10. IT、情報技術(48% ) ※括弧内の数字は「自分の仕事に対して十分な報酬を得ていると感じている」と答えた人の割合 報酬に満足している人が多い職種のトップはエンジニアリングで、回答者の54%が自分の仕事に対して十分な報酬を得ていると感じている(米国の全国平均である44%より10%高い)。 確かに、給与に対する満足度はキャリアの一面に過ぎない。やりがいを感じたり、評価されたり、サポートされたりすることもまた、キャリアの一部なのだ。ナルシストの下で働きながら、あるいは誰もが過労で燃え尽きている会社で働きながら、多額の給料をもらうことは、持続不可能なオファーだ。企業文化が適切でありさえすれば、自分の成長をサポートしてくれたり、公平に扱われたりといったことは決して珍しくない。この記事で紹介したような最も報酬面での満足度の高い職種では、そうしたバランスもうまくいっているようだ。
Chris Westfall