加部究のフットボール見聞録「他人事ではない中国の苦戦」
「Jリーグのほうがレベルが高い」との声も
(写真:サッカーダイジェストWeb)
上海上港のヴィトール・ペレイラ監督は、苛立ちの混じった中国人記者からの質問を、淡泊な対応でやり過ごしていた。 「3つのタイトルに挑んでいたのに、もうスーパーリーグしか残されていないが」 「それがサッカー。次は勝つように頑張る」 「来年は?」 「3つすべてのタイトルを狙いにいく。簡単ではないが、最高を目指して戦っていく」 2004年にスーパーリーグができた中国だが、Jリーグ創設後の日本のような目覚ましい成長は見えてこない。もちろん爆買いの威力は絶大で、広州恒大が2度のアジア制覇を成し遂げたし、毎年ACLでも出場チームは上位に進出している。しかし反面、別次元の助っ人への依存度が高過ぎて、中国人選手の能力が引き上げられている印象は薄い。 ACL準々決勝の第2戦も、フッキを出場停止で欠く上海上港はまったく迫力を欠いた。浦和の3-4-2-1に対し、上海は4-3-
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