全日本2位で北京五輪出場決定的…トリプルアクセルに挑んだ樋口新葉を支えた4年前の思い…「倍返し」のツイート
来年2月に北京冬季五輪が待つシーズンで、ミュージカルの不朽の名作「ライオンキング」のテーマ曲をフリーのプログラムに採用した。さまざまな苦難や悲しみを乗り越えてハッピーエンドを迎えるストーリーに、この4年間を重ね合わせるためだった。 果たして、日本人選手のみが出場した10月上旬のジャパン・オープンで、練習で初めて成功させた4年半前からこだわり続けてきた大技、トリプルアクセルを試合で初めて成功させた。同下旬に行われたGPシリーズ初戦、スケートカナダのフリーでは国際スケート連盟(ISU)公認の大会でも初めてトリプルアクセルを成功させた。 中学生時代から「ジェット噴射機がついている」と形容されたスピードは健在。いよいよ近づいてきた全日本選手権を前にして、大会のテーマを「自分に勝つ!」と掲げた。さらに五輪に挑むのは今回が最後と、自分に対してプレッシャーをかけた。 まさに最高潮を奏でた心技体で手にした、同学年の坂本に続く2位の座とともに、追いかけ続けてきた五輪出場の夢をすぐ目の前にまで手繰り寄せた。 もちろん4年もの歳月をかけて、悔し涙を歓喜のそれに変えた物語は現在進行形で続いていく。一夜明けた26日に開催される選考委員会をへて吉報が届くと信じながら、樋口は北京のヒノキ舞台でさらに輝きを増す自分自身を追い求めていく。