【ジャパンC】日本の競馬ファンに最も愛された凱旋門賞馬モンジュー
今年で44回目を迎えるジャパンCが11月24日(日)に開催。 天皇賞(秋)を制したドウデュースや二冠牝馬チェルヴィニアらが出走するだけでなく、海外からは昨年のイギリスダービーを制したオーギュストロダンなど近年まれに見る豪華メンバーが集結する。 【予想配信】外国から強豪馬が参戦!「ジャパンカップ」をガチ予想キャプテン渡辺の自腹で目指せ100万円!冨田有紀&三嶋まりえ そんなレースを盛り上げるべく、テレ東競馬チャンネルでは配信限定で「クイズ!ジャパンカップ」を開催。 ウイニング競馬のレギュラーメンバーとゲストの萩野公介がジャパンカップにまつわるクイズに参加。その中でも今回は1999年に来日した凱旋門賞馬モンジューをフィーチャー。 未だ根強い人気を誇る日本馬にとって最強のライバルとは?
フランス最強3歳馬が凱旋門賞でエルコンドルパサーと一騎打ち
昨年までにジャパンCに参戦した外国馬は延べ253頭だが、その中で日本の競馬ファンの中で最も印象に残っている馬の1頭と言えば、モンジューの名前が挙がるだろう。 1999年の凱旋門賞でエルコンドルパサーを相手に勝利を収め、その直後のレースとしてジャパンCへ挑み、大きな話題となった。 レースでは1番人気の支持を受けたが、フランスからの長期遠征で体調が戻り切っていない中での実戦となったことが尾を引いて、スペシャルウィークの4着に完敗。 自身初めての連対を外すという結果に終わったが、その挑戦は今もなお競馬ファンの記憶に残っている。 そんなモンジューはエルコンドルパサーたちよりも1つ下の世代。 ヨーロッパで何度もリーディングサイアーに輝いた第種牡馬のサドラーズウェルズを父に持ち、フランスの名伯楽、ジョン・ハモンド調教師に預けられた期待馬。 当然デビュー前から高い期待を寄せられていて、2歳の9月にデビュー戦を飾ると、続くリステッド競走も勝利して2戦2勝のまま2歳シーズンを終えた。 そして迎えた1999年。3歳になったモンジューは復帰緒戦のGⅡ、グレフュール賞を勝利して重賞初制覇を飾りクラシック候補として名乗りを上げると、距離適性を考えて日本の皐月賞に相当するフランス2000ギニーを回避して、リュパン賞に出走。 ここでモンジューは2着に終わり初黒星を喫したが、フランスダービーでは2着馬に4馬身差を付ける圧勝をマーク。フランスの3歳馬の頂点に立った。 この後、モンジューは欧州3歳馬の頂点を決めるレースであるアイルランドダービーに出走すると、ここでも2着のダリアプールに5馬身差を付ける楽勝でGⅠ2連勝を達成。欧州3歳馬のトップに躍り出た。 この一戦をキッカケに、陣営はモンジューの秋の最大目標となるレースとして凱旋門賞を選択。 その期待に応えるかのようにモンジューは秋緒戦に選んだニエル賞で当時のヨーロッパ最強ジョッキーのひとり、マイケル・キネーンとタッグを組んで完勝。万全の態勢で凱旋門賞へと駒を進めた。 地元フランスでのレースということで人気に推されたモンジューはスタートから中団に付けて、逃げたエルコンドルパサーを見ながらレースを進めるという展開に。 直線では不良馬場に苦しむライバルたちを尻目にグングンと上昇していき、最後の力を振り絞って逃げるエルコンドルパサーに残り100mのところで並び、ゴール前50mのところで逆転。 そのままモンジューが先頭でゴールして凱旋門賞を制覇。日本の期待を一身に背負ったエルコンドルパサーは半馬身届かずの2着に終わった。 現役引退後、種牡馬となったモンジューは2006年の凱旋門賞でディープインパクトのライバルと称されたハリケーンラン、2005年のイギリスダービー馬のモティヴェイターらを輩出。 さらにモティヴェイターの娘トレヴは2013年の凱旋門賞でオルフェーヴルを破り勝利するなど、モンジューの血は日本競馬のライバルとして存在感を発揮し続けた。 ■文/福嶌 弘
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