阪神・岡田彰布監督「すごいゲームやっていきたい」CS開幕 虎党に贈る最後の戦い
「この一年間の総決算。今のチームで最後の最後までゲームがある限り、全力でいいゲームをして、それで勝ち抜けば、一番いい」
今季限りでの退任が決まっている岡田監督が、最後の戦いに向かう。DeNAを圧倒し、阿部巨人を撃破し、その先の頂上決戦も勝ち抜く。岡田虎の〝最終章〟を勝利で締めくくる。(新里公章)
★中野も会見出席「悔しさ晴らす」
岡田監督とともに共同会見に出席した中野は「シーズン中に悔しい思いをした分、しっかり晴らせる機会がある。ここでしっかり晴らして、チーム一丸となって頑張っていきたい」と意気込んだ。DeNAの三浦監督からは近本とともに「1、2番をいかに塁に出さないかというのはやっぱりポイントになる」と警戒された。「自分たちの戦いをしっかりして、熱い試合をお見せできるように」と言葉に力を込めた。
■岡田阪神「すごい試合」VTR
★めちゃくちゃやったれ 2005年9月7日の中日戦。審判の判定に激怒し、全選手をベンチへ引き揚げさせた。18分の中断後、九回1死満塁のサヨナラのピンチでマウンドの久保田に送った言葉。この勝利が2年ぶりのリーグ優勝へとつながった。
★幕張の奇跡 負けたら借金が2桁の10になるという苦境で迎えた2007年6月16日のロッテ戦。2―7で迎えた九回、打者14人9得点の猛攻で11―7の逆転勝利。これを機に終盤は優勝争いに加わった。
★球児の炎の10連投 2007年8月30日の広島戦から9月9日の巨人戦までクローザーの藤川を10連投させ、10連勝。この間、藤川は2勝7セーブと力投し、チームも首位に立った。
★0―1から代打原口 2023年4月2日のDeNA戦。4―2の八回、島田の打席のカウント0-1で一走の中野が二盗に成功。ここで島田に代打・原口を送ると、ダメ押し2ランを放って開幕3連勝とした。
★村上完全降板 2023年4月12日の中日戦。2年ぶりに先発した村上が7回84球で1人の走者も許さない完全投球を続けていたが、岡田監督は交代を指示。批判覚悟の采配で勝利し、覚醒した村上は10勝を挙げてMVPに輝いた。
★湯浅の1球 オリックスと争った2023年11月1日の日本シリーズ第4戦。3―3の八回2死一、三塁に故障明けの湯浅を電撃復帰させた。湯浅は1球で中川圭を二飛に打ち取り、サヨナラ勝ちにつなげた。指揮官は「ファンの声援でガラッとムードが変わると思った」と語った。