阪神・岡田彰布監督「すごいゲームやっていきたい」CS開幕 虎党に贈る最後の戦い
最後まですごい試合を! 12日にファーストステージが開幕する「2024 JERA クライマックスシリーズ(CS)セ」の共同会見が11日、甲子園で行われ、2位の阪神・岡田彰布監督(66)は3位のDeNAとの短期決戦に向けて「素晴らしい、ファンの人が見て楽しい、すごいゲームをやっていきたい」と意気込んだ。今季限りで退任する智将が〝岡田野球〟の集大成を披露し、下克上を狙う。 勝利とともに、感情が揺さぶられるような試合を虎党の心に刻み込む。共同会見に出席した岡田監督は、静かに闘志を燃やしながら必勝を誓った。 「とにかく素晴らしい、ファンの人が見て楽しい、すごいゲームをやっていきたいと思います」 甲子園で行われた全体練習をチェックし、その後、選手会長の中野、DeNAの三浦監督、牧、リモートで会見に参加した巨人の阿部監督、菅野と火花を散らした。数々の修羅場を〝すごい〟勝利への執念で乗り越えてきた指揮官だからこそ、DeNAとのCSファーストステージでの熱戦に期待が高まる。 緻密でありながら、凄みもある。それが〝岡田野球〟だ。第1次政権時には、ピンチで久保田(現1軍投手コーチ)に活を入れた「めちゃくちゃやったれ」などが語り継がれ、第2次政権でも、7回完全投球の村上を降板させた〝すごい〟采配などが話題を呼んできた。 今季は大山、佐藤輝、森下を2軍調整させて復調を助け、桐敷、石井を中継ぎの〝柱〟に育てた。相手ベンチの先の先を読む継投策や代打起用…。打線の入れ替えや小技も駆使し、数々の采配とチームマネジメントで巨人と最後の最後まで優勝争いを繰り広げた。 「公式戦の最後、すごく盛り上がった。そういう経緯を継続して、最後の最後までわからない、ファンに感動を与えるようなゲームをやっていきたい」 DeNAとは今季13勝11敗1分けと拮抗。本拠地・甲子園では小幡の劇打と度会の失策による2度のサヨナラ勝ちがあり、5勝4敗と勝ち越している。7点リードを逆転されたこともあれば、4点差をひっくり返した試合が2度もあるなど、〝すごい〟戦いを繰り広げてきた。 「短期決戦なので、初戦、全力でいかないと勝機はない。ポイントは第1戦」と最重要視する初戦の先発には今季13勝の才木を選んだ。「チームの勝ち頭でもあるし、ローテーションを守ってくれた。大事な第1戦を託すのは当然」と信頼を寄せる。百戦錬磨の勝負師として力のすべてを短期決戦に結集し、虎党に再び歓喜をもたらす。