筑波大学のクリエイティブ集団「TL!クリエイターズ」彼らが作る未来の大学スポーツとは
TSUKUBA LIVE!で「みんなの居場所」をつくる
アリサさんはTSUKUBA LIVE!の価値についてこう話す。 「アメリカの大学では、学生の全てがホームゲームを自分の居場所と認識していて、チームのロゴを着てたり、友達同士で「今週のホームゲーム行くよね?」と楽しみにしています。TSUKUBA LIVE!もそれくらい学内に認知されて、筑波大生にとっての文化、居場所になるのが目標です」 その目標の為にも、今年は昨年比で2倍のホームゲームを計画し学内での知名度向上を狙っているそうだ。そしてその効果は少しずつ出てきていると彼女は実感している。 「つい最近も、留学生の1年生が「(TSUKUBA LIVE!で)日本に来て初めて友達と呼べる人たちに出会えた!」って言ってくれました」 筑波大学は日本全国から学生が集まり、様々な国から多くの留学生も学びに来ている大学だ。その分、親元を離れて初めての1人暮らしを経験する学生が大半を占めるため、孤独な環境に陥りやすい。特に学生の中には大学になじめず、5月病になってしまう人もいる。 だからこそアリサさんはTSUKUBA LIVE!でみんなの居場所をつくることが大事だと話す。 「ホームゲームの「ホーム」という言葉の中には、「人と人との繋がり、人の温かさや安らぎを感じられる場所」という意味もあると私たちは考えています。ホームゲームを通して皆が一体感を感じられて、みんなの居場所になる。それがTSUKUBA LIVE!の目指していることです」 その考えはTL!クリエイターズの創設時からメンバーで受け継ぐ思いでもあった。それがわかる彼らのブログ記事を抜粋して引用する。 「忘れてはならないのは、私たちは1人で生きているのではなく、「他者と共に生きている」ということです。(ホームゲームで)ふと周りを見ると、自分と同じように、大きな声で歓声を送り、喜び、悔しがっている人に、囲まれていることに気がつく。 普段の生活では、ただ通り過ぎるだけ、すれ違うだけだった地域の人々とのあたたかな繋がり、愛おしさ、「自分は一人じゃない、みんなで生きているんだ」という感情を、思い出すことができる。 そしてその「思い」を、選手と観客がひとつになって共有できたとき、そこに「ホーム」が、自分はここにいていいんだと思える「居場所」が、生まれる。その点こそが、ホームゲーム、そして大学スポーツが持つ、スペシャルでかけがえのない価値であると考えています」