【ソフトバンク】佐藤航太 来季は育成3年目…支配下昇格へ気合「もっとパワーをつけて長打を出す」
夏の甲子園でランニング本塁打を放って一躍、脚光を浴びた若鷹が順調に成長している。ソフトバンクの育成2年目の有望株、佐藤航太外野手(20)だ。2022年育成ドラフト11位で入団すると、今季は8月にファームで月間MVPを受賞するなど打率3割2分8厘の好成績を残し、覚醒への予感を示した。育成3年目の来季に向けてどのような思いを抱いているのか、本人に直撃した。 【写真】尾形崇斗らとともに野球教室に参加したソフトバンク・佐藤航 ──今年一年を振り返ると 佐藤航 自分が思ってた以上にできすぎたっていうか、結果が残った年だったので。約2か月くらい二軍の方に行かせてもらって、月間MVPを取らしてもらったりとか。それがいい通過点になるように、来年に向けてっていうのが結構強いシーズンになりました。 ──結果が出て、逆に来年に向けて気持ちを引き締めることも 佐藤航 今年打てたのに、次の年は打てないのかみたいに周りに思われるのが一番いけない。スタートから体つきもプレーも違うっていうのを見せつけないと、使ってみたいとはならない。今年の結果と同じくらいは残さないと支配下では無理。 ──8月に結果が出たのはこれまでやってきたことが出た、それともゾーンに入っていた 佐藤航 二軍に行く前が(三軍、四軍で)30打席くらいノーヒットだった。特別何かを変えたっていうのはなくて、いつも通りやってきたことをやろうと。結果を気にしちゃうところもあるんですけど、まずは自分がどういう選手なのか覚えてもらわなきゃいけない。相手も自分がどういう選手かわからない中で、1か月間はポンポン、自分が思っていた以上に結果が出た。9、10月は相手も慣れてくるというか、自分がどんな選手かわかってくる。考えていた球種と逆が来たりとか、相手にも知られるんだなと肌で知れたのはよかった。 ──来季もっとアピールしたいところ 佐藤航 今年は長打があんまり多くなかった。長打力は自分の魅力なので。もっとパワーをつけて長打を出すことと、今年の結果に来年左右されないように。 ──来季に向けて取り組んでいることは 佐藤航 食事とウエートトレーニングをメインに。土台がなかったらその上で通用する技術はついていかないと思う。一年通して食事とウエートっていうのはやっていかないといけない。 ──食べることは苦ではない 佐藤航 苦ではないんですけど、元々体重が減りやすいタイプ。減らないように食事の回数を増やして、空腹時間をなくそうと。一回リハビリにいった時に、武田さんだったり、年上の選手たちに話を聞いて「こういうのがいいんじゃないか」と教えてもらってやってます。 ──野球の話を聞いたりも 佐藤航 野球の話はあんまり聞かないです。結局自分の感覚とか、自分が行動してやるものなので。野球っていうよりはメンタル面、食事面だったり、体の面だったりを聞きますね。 ──福岡に来て2年目、寮生活、休みの日は 佐藤航 あんまり外出しないので。寮でゆっくりしている。結構、充実はしてると思う。食べられるものも多いですし、好きなものを好きなタイミングで食べられる。そういう面では充実していると思う。 ──実家に帰る予定は 佐藤航 一応、成人式があるので帰ろうか迷ってます。検討中です(笑い) ──来季への意気込みを 佐藤航 よく3年目が勝負っていう人も多いんですけど、1年1年が勝負だと思う。自分は3年目だから頑張るとかじゃなくて、1年目から積み重ねてきて頑張ってきた。来年は必ず支配下になりたい気持ちが強い。2桁(の背番号)を背負ってみずほペイペイドームでレギュラーで出るっていうのが目標なので。まずは支配下を勝ち取って、一軍のレギュラーを目指して頑張ります。 ☆さとう・こうた 2004年4月7日生まれ、東京都江戸川区出身。右投げ右打ち、外野手。背番号168。身長184センチ、体重77キロ。八戸学院光星高では3年時の第104回全国高校野球選手権に出場し、自慢の俊足を武器にランニング本塁打を放つなど活躍。22年育成ドラフト11位で指名を受けた。8月8日に今季二軍戦初出場を果たすと、8月は14試合の出場で打率3割8分2厘(55打数21安打)と打ちまくり月間MVPを受賞。来季の飛躍に期待を抱かせた。二軍では37試合の出場で打率3割2分8厘、0本塁打、11打点。
松岡直生