S&P500が年50回以上最高値を更新した場合、翌年のリターンは?(海外)
2025年は投資家にとって厳しい1年になる可能性があるとネッド・デイビス・リサーチは述べた。 S&P500の記録的高値が続くと、一般的に翌年はリターンが低迷する。 90年代がそうだったように、生産性ブームが株価を押し上げることはなさそうだと同社は述べた。 2024年の株式市場の記録的連騰は、投資家にとっては慎重さが必要となるサインかもしれないとネッド・デイビス・リサーチ(Ned Davis Research:NDR)のストラテジストは述べている。 12月2日のメモの中で同社は、S&P500が2024年に記録的快進撃を続けており、1月以降最高終値を54回記録している点を指摘した。 投資家は2024年、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による利下げと人工知能(AI)ブーム、ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領の減税や規制緩和といった市場重視政策への期待という追い風に乗ってきた。 だが歴史的に見て、新記録だらけの年は、翌年の株価低迷につながってきたとNDRのストラテジストは述べ、2025年の見通しを引き下げた。 1928年以降、S&P500が35回以上の最高値を記録した年は、翌年の上昇率の中央値がわずか5.8%にとどまり、長期平均の8%を下回っていると同社は述べた。さらに、S&P500が50回以上の最高値を記録した年は、翌年のリターンの中央値がマイナス6%だったという。 だが、過去の株価は必ずしもそのシナリオどおりだったわけではない。1996年には、前年にS&P500が77回の最高値を記録したにもかかわらず、20%のリターンをもたらした。 だがこうした利益は、「ドットコム生産性ブーム」によるところが大きかったと同社は指摘する。それは経済を押し上げ、低インフレを維持した。 「モメンタム研究の課題は明らかに、株価は永遠に上がるわけではないということだ」とストラテジストは書いている。 「おそらくAIが、さらに生産性と利益を押し上げ、インフレとFRBの政策を穏やかに保つだろう。歴史は、それが法則ではなく、例外であることを示唆している」
Jennifer Sor