「デジタル事業の新ブランド・ブルーステラ、顧客へのアピールだけでなく社内の理解が相当深まった」…NEC・森田隆之社長
――日本航空電子工業の持ち株売却、NECネッツエスアイの完全子会社化で、事業再編は一区切りついたか。
「上場子会社についていえば、2社とNECキャピタルソリューション(の持ち株売却)で、大きな方向性はついた。コアの事業として進めていく会社は100%出資でグループに取り込める。きちんとグループの力を出せるように、ジョブ型雇用などを進めていきたい」
――M&A(企業の合併・買収)の方針は。
「ブルーテスラの領域では、グローバルを対象にしないといけない。デジタルガバメント、デジタルファイナンスの買収などは、顧客ごとに買収することになる。技術の取得は、自社で開発する方がいいのか、買ってきた方がいいのかを選択することになる。
巨大な買収をするというよりは、新興企業を含めて、研究開発の一環としてM&Aを考えていきたい。優先順位は高くない。まずは提携でできないかを考えたい」
◆森田隆之氏(もりた・たかゆき) 1983年東大法卒、入社。米国勤務を含め海外部門が長く、海外事業責任者として、企業の合併・買収(M&A)の立案を数多く手がけた。副社長兼最高財務責任者(CFO)を経て、2021年4月から社長。大阪府出身。