【陸上】5000m独走Vの田中希実「走る時間を楽しめた」 3種目挑戦のワケ「今しかできないことを」
◇陸上・日本選手権第3日(2024年6月29日 新潟・デンカビッグスワンスタジアム) パリ五輪の代表選考会を兼ねて行われ、女子5000メートルで田中希実(ニューバランス)が15分23秒72で3連覇を飾った。前日(28日)に5連覇を達成した1500メートルと合わせ、3年連続2冠の偉業となった。800メートル予選から2時間後のレースで圧勝。30日の800メートル決勝では3冠を狙う。 ──どんなことを考えてレースを進めたか 「5000は今季、いつもより何本も走った上だったので、1500や800より恐怖なく、自分の種目としてスタートラインに立てた。長い距離に今まで抵抗があったけど、今日に限ってはなんとなく落ち着くというか、走る時間を楽しめたかなと思う」 ――内定している中での出場 「今しかできないことをするという部分で。私の中では五輪が1年で一番頑張りたいレースではあるけど、頂点ではなくて。あの時、パリのために種目絞ったからとか日本選手権を諦めたからとかって言い訳したくないので。もし、五輪が決まってなかった時に私は迷わずに日本選手権3種目に挑戦すると思うので。五輪があるからとかではなくて、私が日本選手権で何がしたいのか意識した時に、今しかできないことはこれかなと思った」 ――疲労は 「同時期に米国選手権が開催されていて。米国の選手は5000から予選があって。5000の予選からこれより早いタイムで通過して。決勝は14分台は当たり前でみんな走って。その後に1500の予選、準決、決勝といっている選手がいる。その選手たちに比べたら自分のタフさはまだまだかなと思う」 ――気持ち的にも体的にも整っている状態か 「まだイライラしたり不安になったりあるが、割と今は落ち着いて、今自分のやるべきこと、一日一日に集中する、全てを注ぐという私らしさは出せているんじゃないかな」