米大統領選前にビットコイン価格がアルトコインを圧倒──アルトコイン相場は反発するか?
アメリカ大統領選挙が市場に影響を与える中、5日にビットコイン(BTC)の暗号資産(仮想通貨)クラス全体に対するドミナンスが3年半ぶりの高水準に達した。アルトコインはビットコインに対して苦戦を続けている。 ビットコインは先週に7万3000ドル(約1095万円、1ドル150円換算)を超えて史上最高値に迫ったところから4%未満の下落にとどまる一方、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などの大規模アルトコインは、最近の高値から約10%下落した。市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)は約6%下落した。 小規模暗号資産の状況はさらに悪く、トレーディングビュー(TradingView)上で「OTHERS」として表示される、上位10位以外の暗号資産を除いたアルトコインの時価総額合計は、ビットコインに対して2021年初頭以来の最低水準まで急落した。 この価格動向により、ビットコインの時価総額ドミナンス(暗号資産市場全体の時価総額に占めるビットコインの割合)は60.6%に上昇し、2021年4月以来の最高水準となった。 ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストらは4日のレポートで、「アルトコインは現在、ビットコインが反落するたびに深刻な下落を見せている」と述べた。 アナリストらは、「ビットコインが暗号資産への資金流入の大部分を吸収しているため、アルトコインは追随するのに苦戦しており、新たな材料がなければ、短期的な復活の見通しは薄い」と指摘した。 レポートによると、短期的にアルトコインのアウトパフォーマンス(平均より良好なパフォーマンス)を支えていた投機的な関心は消失し、無期限先物市場の資金調達率は正常化した。 アナリストらは、ビットコインのアルトコインに対する優位性がしばらく続く可能性があると予測。「主に投機家の無関心によって、中期的にアルトコイン市場はビットコインに対してさらに下落する可能性があると考えている」と述べた。