SBIとOasysが提携、ゲーム特化型チェーンが目指すところとSBIの狙い【インタビュー】
世界の第一線、メインストリームを目指す
──Oasysが今回SBIとの提携で一番期待するところはなにか。 松原:もちろん「総合的な面で」と言えるが、過去、SBIと密接に連携しているプロジェクトと言えばリップルがある。リップルが手がける暗号資産エックス・アール・ピー(XRP)は時価総額トップ10にずっとランクインしている銘柄なので、我々もSBIと連携して、世界のクリプトマーケットの第一線、メインストリームに行きたいと期待している。 近藤:RippleLabs、いわゆるリップル社については現在も引き続き、外部最大株主になっている。そういった経験がSBIグループにはあるので、暗号資産オアシス(OAS)の成長に連携して取り組みたい。 ──トップ10というと今は、時価総額1兆円を超える規模になる。1兆円、あるいはメインストリームに向けて、今後、具体的に取り組んでいくことは何か。 松原:まずは今年、誰もが知っているようなゲーム会社から、コンテンツが多数出てくる。つまり、実需が生まれる。そこが、我々の強みでもあり、一部はWeb2ユーザーのコンバージョンになるが、多くの人をWeb3ユーザーとしてオンボードしていく。また実需からある程度、投機的な動きも生まれてくると思っており、OASの流動性が向上し、さらに価格が上がることも期待している。 その次には開発者コミュニティに注力していきたい。具体的には、世界各国でハッカソンを展開していきたい。開発者コミュニティはゲームが中心になるが、ゲームに絞っているわけではない。例えば、急激なインフレが進行している国では暗号資産は生活に必要なもの、生活を支えるものになっており、そうした国では、必要不可欠であるがゆえにサービスを作りやすい。そうした状況にSBIグループの資金力と我々が持っているIPホルダーとのコネクションなどを組み合わせて、インキュベーションプログラムなどを作っていけるのではないかと考えている。 とはいえ、まずは昨年、IVS Cryptoでいろいろ発表し、そこから1年かかったが、これからコンテンツが数多く登場するので、その成功にむけて投資していきたい。 ──一方、SBIから見た期待はどのようなものか。 近藤:すでにいろいろなサービスで連携しているが、今回、Oasys、そしてdouble jump.tokyoにも資金が入ったことで、いろいろなことがスピードアップすると考えている。その状況の中で、我々SBI VCトレードから、個人投資家へのリーチ、例えば使いやすいウォレットを提供して、ゲームNFTをより手に入れやすくするといったことを行っていきたい。グループ内のマーケットメーカーでOASの流動性を高めるサポートもさせていただく。さまざまなことが有機的に、スピード感を持って進めていけるようになると期待している。