「中古パソコン」の平均販売単価、7四半期ぶりに上昇…中古スマホは2四半期連続下落で今後どうなる?
コロナ禍での在宅勤務需要が一巡し、長らく低迷していたパソコン価格が反転の兆しを見せています。2024年4~6月期の中古パソコンの平均販売単価は前年同期比でわずかに上昇し、7四半期ぶりの価格上昇となりました。特に、新型コロナウイルスの影響で導入されたパソコンの買い替えサイクルが始まりつつあり、価格動向に変化が見られています。以下、その最新の動向を詳しく見ていきましょう。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
コロナ禍により低迷が続いていたパソコン価格だが…
価格分析ツールを運営するオークファンによると、2024年4~6月期の中古パソコンの平均販売単価は前年同期比で1%上昇した。上昇は7四半期ぶりで、平均販売単価は1万7,013円だった。パソコン価格は新型コロナウイルスの感染拡大による在宅勤務特需の反動で低迷が続いていた。 2024年度からはコロナ禍で導入したパソコンの買い替えサイクルが出始めているとされ、パソコンの消費者物価指数はデスクトップ型、ノート型ともに足元で上昇傾向にある。 こうした動きが中古パソコンにも波及し、価格が反転しつつある可能性がある。一方で中古スマートフォン(スマホ)の平均販売価格は2四半期連続で下落した。
新品より安価に購入できる中古パソコンは人気
オークファンは、ヤフーオークション(ヤフオク)などのサイトの承諾を得て、個人や企業の売買が成立した価格を蓄積している。4~6月期は中古パソコンで約22万5000件(平均販売価格を含めてヤフオクのみの集計)の取引があった。売買が成立した中古パソコンのうち、最も高額だったのは98万円、2番目は60万円だった。 中古パソコンは一度誰かの手に渡り、中古市場に流れてきたパソコンのこと。(1)新品に比べて安価に購入出来る(2)現在流通していないパソコンを購入できる(3)余計なアプリケーションが入っていない──といったメリットがあり、市場規模は1,000億円以上との見方もある。 一方で(1)バッテリーが劣化している可能性がある(2)メーカーの保証を受けられない──などのデメリットもあるとされ、購入に慎重な人も少なくない。