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「住居用マンションを違法に契約しています。ウチも完全に違法なお店です」 11月20日、東京都品川区西五反田のメンズエステ店で強盗未遂事件が発生し、17歳の少年が逮捕された。 【マンガ】追いつめられた女性が「メンズエステ」の世界で味わった「壮絶体験」 少年は同日午前3時ごろ、西五反田のメンズエステ店に侵入し、女性従業員にナイフを見せて現金を奪おうとした疑いで男性店長に取り押さえられ、逮捕された。なお、この事件では指示役とみられる高橋義久容疑者(27)が全国に指名手配されている。 冒頭の言葉は、都内でマンション型メンズエステ店を経営する男性の言葉だ。今、メンズエステ業界で何が起きているのか。違法店の実態と闇バイトの被害について紹介した前編記事『「闇バイト」が今度は「メンズエステ店」を襲撃している...「ほとんどが違法」といわれ「襲われても通報できない」という《風俗営業の実態》」』に続き、その実態を詳報する。

「マンション契約の段階から違法なんです」

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今主流の「個室で女性と2人きりになり、アロマオイルを使用したマッサージを受ける」といったメンズエステ店の多くは、オートロックが付いたマンションの1室で営業されている。そこで、本来禁止されている風俗行為をする違法店も増えている。 しかし、実は違法行為以前に「マンション契約の段階から違法なんです」と話すのは、都内でメンズエステ店を経営する男性である。 「まず、マンションの室内でマッサージ店を行っていい物件はあまり多くない。それが世間的にグレーな印象のあるメンズエステだと尚更です。脱毛サロンのように器具を使った医療行為をするわけではありませんから、正直に申告したら審査に通らないのが普通です。なので、あくまで居住目的で賃貸物件と同じように申し込みをして、物件を契約するのです」 つまり、賃貸で出回っている物件を「不正」に契約するということだ。 「ほぼすべての店がそうだと思いますよ。セキュリティや特別感を演出する点から、高級マンションやデザイナーズ物件を借りることが多いです。店によって手法は様々ですが、管理会社やマンションの住人にバレない対策は必ず取っています」 試しに、記者がネット上で「人気店」とされるメンズエステ店の予約を取ってみると、電話番号宛にショートメッセージが届いた。そこには「部屋の鍵は開いているためインターフォンは絶対に押さず中に入ってください」といった指示が記されていた。やましいことのない普通のマッサージ店では考えられないルールである。 違法店である可能性も高かったため予約はキャンセルしたが、前出の男性は「オートロックは無言で解除するのが当たり前ですし、ウチも不特定多数の出入りを近隣住民に怪しまれないよう、インターフォンは押させないルールを取っています」と言う。 「マンションの契約については経営者本人が行うケースもあれば、知人に頼んで名義を貸してもらうといった話も聞きます。いずれにせよ、不動産の申し込みでは職業と収入証明があれば簡単に部屋を契約することができます。資金と女の子のツテさえあればメンズエステ店の開業は容易いのです」(前同)