外国語習得の最短ルートは「勉強しない」こと 歯磨きをするように言語を学ぶコツ
また、1日あたりの勉強量を決めないままだと、やる気満々でいられる学習の初期段階はたくさん量をこなせても、徐々に失速し、いつの間にか学習習慣すらも失われる危険があります。1日に決まった量を学ぶことにすれば、こうした事態は避けられるというわけです。 「今日はこのフレーズを覚えた」「この会話文を理解した」「この文法を覚えた」といった達成感を毎日、得られることも、継続の推進力になるでしょう。 毎日、一定のペースで学んでいくことが、結局のところ最も確実なのです。
■やる気より「環境づくり」が大事 いくら自分の意思で外国語学習を始めたとしても、モチベーションの維持は、おそらく誰にとっても悩みの種だと思います。三日坊主を繰り返してきたという人も多いかもしれません。特にモチベーションが下がりやすいのは学び始めて少し経ったころです。 私も、日によってモチベーションが高かったり低かったりします。最初はやる気満々ですし、ひとつ学ぶごとに上達を実感できてモチベーションが維持しやすいのですが、その言語に少し慣れてくると、ある種の停滞期に突入することが多い気がします。そうなったときに、いかに一定のペースで学習を進めるかは常に課題になっています。
そして最終的にたどり着いた答えは、「そもそもモチベーションに頼らないほうがいい」ということです。 モチベーションとは心理的なものです。そして人の心理は日々、移り変わるのが自然であり、ひとつのかたちに留めておくことなどできません。そんな不確かなものに頼ろうとすること自体、危ういのではないか。どうしてもやる気が起こらないときに気持ちで乗り越えようとするのは難しいのではないかと気付いたのです。 飽くことなく外国語学習を続けるには、おそらく「気付いたら今日もちょっとはかどっていた」という現象を起こし続けることが重要なのだと思います。自分の「やる気」には頼らないとすれば、どのようにすればそんな現象を起こせるでしょうか。