宮本勝昌が大会連覇（PGA提供）

ファンケルクラシック最終日（20日、静岡・裾野CC＝6993ヤード、パー72）昨年賞金王の宮本勝昌（52）＝シーミュージック＝が5バーディー、1ボギーの68で回って通算13アンダーとし、初日からの首位を守る完全優勝。大会史上6人目（7度目）の連覇を達成した。今季3勝目で通算6勝目。4打差の2位に片山晋呉（51）＝イーグルポイントGC＝と太田祐一（50）＝フリー＝が入った。アマチュア枠で出場のプロ野球巨人前監督、原辰徳氏（66）＝ファンケル＝は80で、通算27オーバーの75位だった。 茨城・水城高、日大で同級生だった片山との競り合いを制し、宮本が完全優勝を遂げた。12勝を数えるレギュラーツアーを含め、自身初の大会連覇に満面の笑みだった。 「心からうれしい」 霧雨もあり、富士山麓の気温は前日から12度以上も下がって11・2度。寒さを感じる中、気合の半袖姿でプレーした。 「前半は苦しかった。ヒット2本で4点取った気分」と3番（パー4）は2打目を1メートル、9番（パー5）は3打目を2メートルにつけバーディー。2つスコアを伸ばして折り返すと、10番（パー5）は2オン2パットで後続との差を3打に広げ、地元・静岡で逃げ切った。 開幕前日のプロアマ戦は、大会特別顧問を務める原辰徳氏と同組でラウンドした。小学生時代に白球を追っていた宮本は「将来の原辰徳は俺だ」と周囲に語っていたほどのファン。プレー中の会話は弾み「ボールのとらえ方とかの話だった。野球とゴルフは共通項がある」と貴重な気付きを得て、大会連覇に「生きました」と感謝した。 優勝賞金1400万円を加算し、賞金ランキングは3位から1位に浮上した。今季は残り3試合。11月12日からは米シニアツアーの来季出場資格を懸けた1次予選会にも挑戦する。「一戦一戦やるだけ」と宮本。2年連続のシニア賞金王と、米国への参戦権を追う。（石井文敏） ■宮本　勝昌（みやもと・かつまさ）　1972（昭和47）年8月28日生まれ、52歳。静岡・熱海市出身。13歳でゴルフを始める。茨城・水城高から日大に進み、1年時に「日本アマ」優勝。卒業後の95年にプロ転向し、国内メジャー5勝など通算12勝を挙げた。シニアツアー参戦2年目の昨年は3勝し、賞金王（約5011万円）に輝いた。174センチ、76キロ。