ラグビー、神戸・日和佐篤 阪神大震災を知る唯一の存在 節目の年へ「特別な1年。プレーで何かを感じてもらえたら」
21日開幕のラグビー・リーグワンの開幕会見が9日、都内のホテルで行われた。昨季5位の神戸(旧神戸製鋼)は37歳のベテランSH日和佐篤が出席し、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から30年と重なるシーズンへ「神戸としても、特別な1年。いい準備をして、開幕戦を迎えたい」と意気込みを語った。 震災当時7歳だった日和佐は、ラグビースクール時代の神戸の練習グラウンドでの光景を「周りにがれきがあったことは覚えている」と回顧。復興の中、「がんばろうKOBE」を合言葉にプロ野球のオリックスが優勝。震災直前には神戸製鋼も7連覇を達成しており「スポーツの力を使って、立ち直ったということがあると思う。町を代表して戦うということは、みんなで共有できたら」と力を込める。 町は元の姿を取り戻しても「人の心は、癒えることはない。僕には計り知れないけど、プレーで何かを感じてもらえたらうれしい」と日和佐。来年1月17日に向けては、チームでボランティア活動を計画しているという。8日には、J1の神戸が2連覇を達成。直接の交流はないものの「刺激にはなる」と闘志を燃やす。開幕節は21日、静岡(ヤマハ)とのアウェー戦。目標の優勝に向け、日和佐は「過程も大事。1試合1試合、力を出して勝っていきたい」と気持ちを高めた。
報知新聞社