【追悼】幕張メッセやテレ朝本社も!世界的建築家・槇文彦が遺した代表作を振り返る。95歳まで生涯現役で活躍した原動力とは…
朱鷺メッセ/新潟県
信濃川河口の万代島に位置する、展示場や会議室、ホテルなどが一体化した複合一体型コンベンション施設。施設全体は「朱鷺(とき)メッセ」と呼ばれ、槇さん設計の「新潟コンベンションセンター」とKAJIMA DESIGN設計の「万代島ビル」で構成されています。 全長350mのエスプラナード(フランス語で散歩道の意)が各施設を繋ぎ、信濃川に開かれた散策やくつろぎの場を形成。このエリアのランドスケープの核となることを目指して設計されました。 所在地:新潟県新潟市中央区万代島6-1
4 ワールド・トレード・センター/アメリカ合衆国
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロで崩壊した「ワールド・トレード・センター」の跡地 グラウンド・ゼロに再建された5つのビルのうちのひとつ(写真左は、リチャード・ロジャースが設計した「3 ワールド・トレード・センター」)。 槇さんは、この建築を抽象的な “ガラスの彫刻” としてつくりたいと考え、映り込みの少ないガラスを世界中のさまざまなメーカーをチェックして選んだのだそう。 所在地: 150 Greenwich St, New York, NY 10007 アメリカ合衆国
横浜市役所/神奈川県
竹中工務店と協働して手掛けた、2020年竣工の横浜市庁舎。 建物が低層の議会棟と高層の行政棟にわかれている理由は、ボリュームを分割することで周辺の街並みのスケール感と調和させるためなのだそう。 行政棟の白く繊細なラインは、生糸輸出の歴史のある横浜港にちなんでシルクをモチーフにデザインされたもの。 近くを流れる大岡川に沿ってプロムナードや広場が設けられており、市民の憩いの場にもなっています。 低層部にはカフェやレストランが入っているので、馬車道方面へ出かけた際には立ち寄りたいスポットです。 所在地:神奈川県横浜市中区本町6-50-10
都市のなかに豊かなパブリックスペースをつくり出すことに重きを置いてきた槇さん。そうした建築の魅力の1つは、訪れた人々が思い思いに独り佇んでいられるような余裕を与えてくれる空間だと思います。 例えば、今回ご紹介した「スパイラル」のガラス張りの大階段には、椅子がいくつか置いてあり、読書をする人やぼんやりと青山通りの往来を眺める人の姿が多く見られます。実際に腰掛けてみれば、きっといつまでもくつろいでいられるような気分になれるはず。 今回ご紹介した以外にも、槇さんが手掛けた建築は日本全国そして世界中に数多く存在します。お出掛けや旅行の際には、槇建築にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。