“ディズニーグッズ転売集団”の正体 250万円分を買い漁り…女性リーダー「中国人の客はうるさい」
消費者マインドへの戒め 「意識改革の可能性もあるはず」
そこまでする原動力はどこにあるのか。「中国人転売ヤーたちは、自発的に動いています。民主主義社会での暮らしを切望しており、『中国本土には帰りたくない』という前提があります。中には、日本を足掛かりに欧米に行くことを目標にしている人もいます。私は、彼ら彼女らにたくましさを感じています。生きるために必死ということなのです。日本人からすれば『人の庭を荒らすな』と怒りの思いがあるかもしれませんが、悪意を持って転売を繰り返しているようには思えませんでした」との実感を語る。 “転売大国”の日本。転売ヤーへの厳格対応はもちろんだが、有効な処方箋はあるのか。奥窪氏はプラットフォーム側に向けて、「例えば、明らかに転売に回されることが予想されたり、問題になっている会場限定グッズや行列の新商品について、一定期間扱わないという対策ができるはずです」と注文を付ける。 そして、欲望を優先させてしまう消費者マインドを戒める。「やはり、転売されたモノを買わないこと。これに尽きます。それに、意識改革の可能性もあるはずです。キャラクターやIP(知的財産)グッズに関しては、中国のファンは日本のファンを見習って合わせる傾向にあります。日本で『転売ヤーから買うのはダサいよね』という考え方が広まれば、中国ファンによる転売の過熱を抑えることにつながるかもしれません」と強調した。
吉原知也