“ディズニーグッズ転売集団”の正体 250万円分を買い漁り…女性リーダー「中国人の客はうるさい」
「最初は日本でしっかり学んで、社会人として成功したいと希望を持って来日します」
さらに、24年6月、新エリア開業直後にも同行取材。入場のシステムが変更となっていたのだが、それをかいくぐり、入園直後に外に出て並び直すという手法が編み出されていた。 いたちごっこの様相。「取材した中国人は、施設側の対策強化によって買い付けが難しくなったと言いながらも、中国における転売市場で単価が上がり、利幅が大きくなったという内情について話していました。それに、年間パスポートがなくなったのは痛手で、『転売ヤー対策のためではないか』とも語っていました」。 大量購入した商品は、中国のSNSを通じて希望者に転売される。中国への配送は、国際スピード郵便(EMS)に加えて、怪しげな手段も。「信頼ある企業の輸出物の中にまぎれ込ませるそうです。中国当局は化粧品と医薬品の輸入品チェックには厳格ですが、裏ルートが存在するようです」とのことだ。 日本に住みながら日本で転売行為に明け暮れる中国人たちは、どんな人たちなのか。これは、最大の疑問の1つだ。 「留学生が多い印象です。実はみんな、最初は日本でしっかり学んで、社会人として成功したいと希望を持って来日します。しかしながら日本で暮らす中で、『日本で就職しても手取りは20万円ぐらいで、やってられない』と失望し、『じゃあ、転売をやったほうがお金を稼げる』と、どんどん流れていってしまうのです。学生時代に誘われて転売ヤーになり、そのまま続けている中国人の若者もいます。中華圏の人たちが経営している“ガチ中華”のアルバイトを時給1200円で募集しても中国人が集まらないそうです。中国人学生の間では『コンビニでバイトするぐらいなら転売をやる』といった空気感があると聞いています」。複雑な事情が見え隠れしている。 学生ビザにも期限がある。転売ヤーで居続けるために、自ら貿易会社などを起業して「経営管理ビザ」を取得するケースもあるといい、「要件である500万円以上の資本金は仲間たちから借りまくって、当座で集めてしまえる。聞いたところによると、プラスして3年の日本滞在の“延長”を目指すそうです」。