書店が消えゆく時代…TSUTAYAの挑戦、進化する40年 最新複合店はまさかの組み合わせ
■ 書店×カフェを日本で初めに…新業態は?
デジタルコンテンツやストリーミングサービスが浸透し、スマホで気軽に読書が楽しめる現代。それゆえに書店が街から消えゆくなか、「TSUTAYA」を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下:CCC)」(本社:東京都渋谷区)が、従来とは異なる新たな形の店舗を展開している。 【写真】全国初の「複合店舗」、書店では見られない光景 1983年に「書店」として創業して以来、書店やビデオやDVD、CDのレンタルショップを全国的に展開し、業界をけん引してきた同社。 一方で創業時より一貫して「空間価値」の提供を重んじ、日本でも初となる書店とカフェをシームレスに利用できるブックカフェ「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」や、コラボレーションカフェやグッズショップなどが一体化した「SHIBUYA TSUTAYA」といった店舗を展開。レンタルショップや書店が減少していく昨今において、「書店」を核とする進化型店舗を生み出してきた。
■ 大阪の新複合型店舗は「無理なく続けられるジム」?
そんななか、大阪・寝屋川市では「TSUTAYA BOOKSTORE 香里園店」が新たに誕生。こちらは1993年にオープンした「TSUTAYA 香里園店」が前身となっており、これまでのCDやDVDのレンタル・販売、ゲームやカードの販売は終了し、ブックカフェとジム&ピラティススタジオ、シェアラウンジを兼ね備えた、日本初の「複合型店舗」としてリニューアルを果たした。 なかでも大阪初進出のジムエリア「TSUTAYA Conditioning」は、これで国内11店舗目となる。ダイエットや筋トレを目的としたジムとは異なり「無理なく続けられるジム」を目指しており、機械音を立てず静かにトレーニングができるマシンや、本を片手に運動ができるエリアなど、書店ならではの特徴も。 オープン日の説明会で代表取締役社長兼CEOの髙橋誉則氏は、「約3年後には200店舗を全国で展開していきたい。ジムに関しては併設店だけに留まらず単独店でも出店できれば」と話しつつ、「TSUTAYAと併設することで、ブック&カフェ、シェアラウンジ、Conditioning、ピラティススタジオとすべての形で心と身体を整って帰っていただきたい」と今後の展望を明かした。 取材・文・写真/つちだ四郎