日本は世界一の「フクロウ輸入」国、“違法取り引き”の実態も… 野生動物“消費大国”に問われる責任
安易な「飼育」は野生動物を幸せにするか?
野生動物はその名の通り、本来、野生で暮らす生き物。一見、懐(なつ)いているように見えたとしても、最低限の生活環境におかれて“慣れた”にすぎない。飼いたい、保有したいという人間のエゴは、果たして野生動物を幸せにするのだろうか。 飼育員の高野さんは「動物園は種を保全する目的があります。動物園でフクロウを観察してもらえれば」とコメント。多摩動物公園教育普及課の大橋直哉課長は「知らないと興味を持ってもらえないところもある。動物園で野生動物について知り、生息している環境や状況に目を向ける機会にしてほしい」と呼びかけた。 多摩動物公園では、9月3日(火)まで先のイベントで使用したフクロウに関する○×クイズをフクロウ舎付近で掲示予定だ。 「かわいいからペットとして飼いたい」ではなく、「かわいいから守りたい」へ――。この機会に、野生動物との正しい距離感を考えてみてはいかがだろうか。
タカモトアキ