「二度あることは三度ある?」KEIRINグランプリ静岡開催は過去2回、いずれも近畿所属選手が優勝
毎年12月30日に実施される競輪界最大のレースKEIRINグランプリ。年間を通して6度あるGIシリーズの優勝者と獲得賞金上位者の計9名に出場資格が与えられ、その年の「顔」として選出されるトップ9が激突する。優勝賞金は1億4000万円(副賞含む)、すべての開催を含めて最高設定となっており、「GP」の格付は頂点に位置している。今回はKEIRINグランプリ2024を前に出場選手のメンバー構成や獲得タイトル、静岡競輪の特徴などを整理する。(構成:netkeirin編集部)
KEIRINグランプリは最高峰の一戦
本題に入る前に、毎年新しいファンにも注目される開催につき、「KEIRINグランプリとは?」について簡単に触れておきたい。通常のグレードレースは数日かけて勝ち上がり戦を行い、決勝戦で優勝選手が決まるが、KEIRINグランプリは一発勝負である。 11月、小倉競輪祭終了後に出場選手が確定し、12月中旬に車番や並びの発表会見が行われ、大晦日前日の30日に本番という流れで行われ、約1か月ものあいだ確定したメンバーを眺めながら並びを予想したりレース展開を予想したり、ファンも「予想」に多くの時間を使うことが可能であり、大きな特徴のひとつとなっている。 競馬なら「有馬記念」、ボートなら「賞金王決定戦」、オートなら「スーパースター王座決定戦」といった感じだろうか。ファンにとっても“1年の締めくくり”になるような最高峰かつ特別感のある開催となっている。なお、KEIRINグランプリの優勝選手は翌年1年間はチャンピオンユニフォームを着用し、すべての出場レースで1番車が与えられる。一発勝負とはいえ、来年1年間にも影響のある一戦なのだ。
2024年のGIタイトル獲得者は5名、ダービー準Vの出場確率は70%越え
今年は5名の選手がGIタイトルを獲得して出場権利を獲得している。各選手の獲得タイトルは郡司浩平が全日本選抜競輪、平原康多が日本選手権競輪、北井佑季が高松宮記念杯競輪、古性優作がオールスター競輪と寛仁親王牌の二冠、脇本雄太が競輪祭を制覇している。 高松宮記念杯で北井佑季がGI初制覇を成し遂げ、キャリア初となるグランプリへの切符を手に入れた。 今年は古性優作がオールスター競輪と寛仁親王牌と2つのGIを制しているので、賞金ランキングでの出場枠は4枠であった。4名の賞金を大きく積み上げた主要戦績は眞杉匠はサマーナイトフェスティバルと共同通信社杯のGIIをダブル優勝、清水裕友は全日本選抜競輪準優勝、ウィナーズカップ3位、日本選手権競輪決勝進出と前半戦に賞金を積み上げている。 新山響平は全日本選抜競輪、高松宮記念杯競輪、オールスター競輪、寛仁親王牌で決勝進出。オールスターでは3位となっている。岩本俊介は日本選手権競輪でキャリア初となるGI決勝へ進出し、準優勝。高額賞金が設定されているシリーズにつき、ここで大きく賞金を上乗せした。過去のグランプリ出場選手を分析すると、日本選手権競輪の準優勝選手の70%超がグランプリの出場権利を獲得している。