「さよならTポイント」、衰退の背景に屋台骨の難題 TSUTAYA不振に「挽回策」の蔦屋書店も拡大せず
蔦屋書店はいろいろな商材、カフェなどを含めた業態を組み合わせた店づくりをしており、施設の規模が大きくなる。しかも内装も洗練されている。となると、初期投資も維持費も高額になりがちです。 TSUTAYAの店舗はフランチャイズが9割ですが、地方のオーナーさんからすれば「(蔦屋書店に業態転換するとして)うちでそこまでの費用を負えるか?」という懸念がある。そういう背景で、これまでなかなか店舗網が広がり切らなかったという事情があります。
既存のTSUTAYAでも、DVDや書籍だけでなく雑貨、トレーディングカードといった新しい商材を取り入れたり、シェアオフィス機能をつけたりと、いろいろな動きはあります。ただ、打開策になるようなものは出ていないのが現状です。 結果として、2018年ごろから赤字に陥る店舗が徐々に増えていきました。CCC連結の業績を見ると、直近の売上高は、子会社が連結から外れるなどテクニカル要因を含むものの、ピーク時の3分の1程度まで縮小しています。
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森田 宗一郎 :東洋経済 記者